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6月22日から24日まで和歌山でおこなわれた「第65回近畿高等学校バスケットボール大会」。男子は洛南高校(京都府)が3年ぶり33回目の、女子は大阪薫英女学院高校(大阪府)が10年連続32回目の優勝を遂げた。
男子の決勝戦は洛南と、大会2連覇中の東山高校(京都府)が激突。両校は3週間前にもインターハイ・京都府予選の決勝戦で対戦し、その時は東山が11点差で勝っている。つまりインターハイに出場するのは東山であり、洛南は近畿大会で優勝してもインターハイには出場できないのだ。
「インターハイ予選ではメンバーをある程度固定して戦いましたが、今回はメンバーチェンジをしたり、選手の組み合わせを考えながらゲームを進めていきました。決勝戦に関しては、第2クォーターで点差が開いたときに休んでしまったことがこのような展開になった要因だと思います。ただ1点差の負けは間違いなくベンチの采配ミスです」
東山を率いる大澤徹也コーチは悔しそうに、しかし多少の納得を含みながら、試合をそう振り返った。
インターハイに出られないこともあって、選手たちのモチベーションはけっして高くない。それでも現状1枠しかないウインターカップの出場権のことを考えると、プレータイムをシェアしながらも連敗は避けたいところだ。
「『せめてメダルは獲って帰ろう』を合言葉にしていたので、それで選手たちの力みが抜けて、慌てずにプレーできたことが優勝につながったんじゃないかな(吉田コーチ)」
お互いの思惑が絡み合った、少し重たい決勝戦ではあったが、随所に見せるプレーの質の高さは両校が全国レベルにあることを物語っていた。
3位は兵庫県1位の報徳学園高校と、京都府3位の鳥羽高校。鳥羽は準決勝に上がるまでに奈良県1位の奈良育英高校、大阪府1位の近畿大学附属高校を倒してきた。鳥羽の福嶋一夫コーチは「インターハイ出場チームに勝てたことは京都のレベルの高さを証明するものです。我々もインターハイに出場するだけの力をつけてきたという自負を持てます」と胸を張った。
文・写真=三上太