2018.12.26

全国トップレベルのプレーを“真の魂”に刻んで――豊浦・濱田真魂

豊浦高校入学後、地道なトレーニングで体が大きくなったという濱田真魂 [写真]=新井賢一
本格的に取材を始めたのが「仙台の奇跡」と称された2004年アテネ五輪アジア予選。その後は女子バスケをメインに中学、高校と取材のフィールドを広げて、精力的に取材活動を行っている。

 昨年度の優勝校、明成高校(宮城県)が2回戦を突破した。敗れた豊浦高校(山口県)の2年生センター濱田真魂が言う。

「自分たちのゲームの入り方が悪かったこともあるけど、そこから自分たちの流れを作ることができなくて、でも相手は最初から彼らのリズムでやっていて、そこが大きく違いました。個人的なマッチアップでも体の強さや体の入れ方がこれまで対戦してきたチームと違いました。(明成には)思い切りのよさがあるのかな……それが自分たちにできていなかったです」

 濱田は下関市立安岡中学校の出身。豊浦を率いる枝折康孝コーチは「下関市内でも勝っていない」と言う中学校だが、高校に入学してからの地道なトレーニングが実を結び、体が大きくなってきた。「ひたむきに練習はする子で、ルーズボールも一生懸命に追いかけるんです。そういう努力を嫌がらないので、これまでのスタートだった3年生や国体チームに入っていた2年生もいたんですけど、今大会のスタメンがふさわしいと思って抜擢しました」と枝折コーチは明かす。

 やっとつかんだスタメンの座だったが、上には上がいる。それを痛感させられた「SoftBankウインターカップ2018 平成30年度 第71回全国高等学校バスケットボール選手権大会」だった。

 しかし無名の選手だからこそ、そのまっさらな記憶の中に全国トップレベルの強さを鮮明に刻み込むことができるはずだ。これまでは3年生センター近藤優斗のプレーを見て、多くのことを学んだが、今度は明成という全国トップクラスのプレーを基準にすることができる。

「来年は絶対に勝ちたい。そのためにもまずはウェイトトレーニングを頑張って、体を強くしなければいけません。また喜志永修斗さんや近藤さんのように気持ちを強く持って、積極的にゴールに向かっていかなければいけないと思っています」

濱田は先輩の喜志永修斗(青・背番号10)のように「強い気持ちを持ってプレーしたい」と語った [写真]=新井賢一


 絶対的エースの喜志永や近藤が卒業した来年、無名だったセンターがどこまで成長しているか。決して派手なプレーはしないが、地味なところでチームを支えるセンターになれば、豊浦をもうひとつ上の舞台に引き上げることができるかもしれない。

文=三上太

ウインターカップ2018のバックナンバー