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4月2日と3日の2日間、墨田区総合体育館にて『バスケットボールジャパン 2019 東進ハイスクールカップ U18 』、通称“bjカップ”が開催。能代工業高校(秋田県)や長崎西高校(長崎県)など、全国各地から集まった計24チームによるトーナメント方式の同大会は、静岡県の藤枝明誠高校が優勝を果たした。
3日に行われた準決勝は、東海大学付属相模高校(神奈川県)を22点差で下して桜丘高校(愛知県)との決勝へ駒を進めた藤枝明誠。決勝戦では立ちあがりこそくるしんだものの、浜本健と菊池広人がドライブからの得点でリズムを呼びこむ。すると、中谷陸人のバスケットカウントも飛びだし、第1クォーターで21-9と大きくリードした。
対する桜丘は準決勝のつくば秀英高校(茨城県)戦から試合の入りが悪く、決勝でもその課題を露呈。人もボールも動きが少なく、フリーでシュートを放つもことごとくリングに嫌われた。前半終了時点で39-25と藤枝明誠リードで折り返すと、後半も終始藤枝明誠のペースで試合が進み、最終スコア81-62でタイムアップとなった。
東海ブロックでしのぎを削るライバルに快勝した藤枝明誠だが、阿部桂コーチは同じ地区にいるからこそ、「桜丘さんもそれを見越したゲームをしていました」と分析。「お互いあまり手の内を見せてないですし、ガチンコではなかった」と試合を振り返った。それは、球際の激しさがなかったことなど試合内容からもくみ取れ、夏のインターハイに照準を合わせチームを作っていく各校にとって、今大会における勝敗はあまり意味がないとも言える。「全国優勝するような強いチームとは、シュート力の差が違う。40分間こだわりを持ってやるということもまだまだなので、鍛錬が必要です」。阿部コーチは「ここからが勝負」と前を見据え大会を総括した。
また、今大会では全国常連校の能代工業がトーナメント3回戦で敗れて7位、帝京長岡高等学校(新潟県)は初戦を2点差で落とし、順位決定戦の末に9位で終えるという多少の波乱があった。司令塔としてチームを束ねる帝京長岡の小澤武輝は「初戦で負けてしまって、『今のままじゃダメだ』とみんなでしっかり話して残りの試合に臨みました。まだ帝京長岡らしいディフェンスがないので、これからインターハイまでにディフェンスをしっかりやらなきゃいけないなと思いました」と課題を挙げた。
各校では今後、新入生も加わり様々な戦術や組み合わせを試しながら、チームの可能性を探っていくことだろう。
■大会結果
優勝:藤枝明誠高校(静岡県)
準優勝:桜丘高校(愛知県)
3位:つくば秀英高校(茨城県)
4位:東海大学付属相模高校(神奈川県)
文=小沼克年