2019.07.26

インターハイ女子注目校(7)桜花学園(愛知)「2月の敗戦が良薬に!? 連覇へ向け視界は良好」

中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

7月28日から8月2日にかけて鹿児島県で行われる「令和元年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。バスケットボールキングでは、“令和初”の高校チャンピオンを決する夏の全国大会を前に、今大会で見るべき注目チームをピックアップした。

■女子注目チーム(7)桜花学園高校(愛知県)

 昨年のインターハイ、女子では初の開催地代表チームが優勝という偉業を達成した桜花学園高校(愛知県)は言わずとしれた高校界の名門。今夏のインターハイでも“大本命”に挙げられている。

 大きな理由は、ポイントゲッターでキャプテンの平下愛佳(3年)や同じく最上級生で体の強さと器用さを兼ね備える岡本美優、得点力の高いガードの江村優有に昨年のインターハイでセンセーショナルな全国デビューを果たしたオコンクウォ・スーザン・アマカ(ともに2年)と、昨年のスターターが4人も残っていること。

 2月の「第32回東海高等学校新人大会」では、決勝で岐阜女子高校(岐阜県)に敗れ、「アマカに頼りすぎていました」(平下)と課題は残ったが、6月の「第66回東海高等学校総合体育大会」では岐阜女子との決勝を81-50で快勝。平下、江村らの活躍が光り、3年ぶりの優勝を決めた。

「岐阜女子のオフェンスに対してのアジャストをやってきました」と井上眞一コーチが言うように、決勝では失点を50点に留めたことも大きく、また大会をとおしても2回戦で35失点、準決勝でも55失点と堅いディフェンスが光った。さらに、「全員で点が取れるようになったと思います」と平下が言うように、決勝ではスターター5人が2桁得点と、バランスの良い攻撃も披露。センターのアマカに偏っていたオフェンス面での課題もしっかりと克服していた。

平下とともに最上級生としてチームをけん引する岡本[写真]=田島早苗

 ケガのため東海大会こそ出場は見合わせたが、春から主力を担っている平下結貴(1年)もインターハイには復帰予定。加えて平下の代わりに東海大会で活躍を見せた前田芽衣(2年)も頼もしさが増しており、チーム力はアップして夏を迎えそうだ。

「(東海大会決勝では)ディフェンスで戻りが遅くてファストブレイクでやられていたのに、逆にうちはファストブレイクが出ていなかった。まずはディナイのプレッシャーをしっかりすること。ディフェンスの安定とケガ人のリハビリです」と、井上コーチはインターハイに向けた修正点を語る。

 夏の決戦に向けて指揮官も選手も抜かりはない。連覇を目指す常勝軍団の視界は良好といえそうだ。

写真・文=田島早苗

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