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7月28日から8月2日にかけて鹿児島県で行われる「令和元年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。バスケットボールキングでは、“令和初”の高校チャンピオンを決する夏の全国大会を前に、今大会で見るべき注目選手をピックアップした。
「ホッとしました」
6月に行われた「第66回東海高等学校総合体育大会」を優勝で終えた桜花学園高校の平下愛佳(3年)は、こう語りながら安堵の表情を見せた。
というのも、1年生の頃からスターターを担っている平下だが、実は過去2年、東海大会ではいずれも決勝で敗れていた。それだけに、3年生となった今年は優勝への思いも強く、またチームにとしても決勝を争った岐阜女子高校(岐阜県)は、インターハイでライバルとなる存在だけに負けられない相手だったのだ。
東海大会では、2回戦で15得点、準決勝で12得点、決勝では17得点を挙げ、攻防において安定したプレーを見せた平下。だが、「決勝はあまり調子が良くなくて、自分の点で勝ったというよりは下級生のお陰で勝てたかなと思います。シュート確率もあまり良くないし、ディフェンスでも、(相手に)何本もドライブをされてしまったので、もっと強化しないと。プレッシャーかけてスティールを狙えるようにしたいです」と言う。それもそのはず。自己評価が厳しいのは、夏の戦いを見据えてのこと。「絶対に優勝して3冠を取りたいです」と、今年度最初の全国大会となるインターハイには並々ならぬ思いを抱えているのだ。
得意とするジャンプシュートをはじめ、3ポイントシュートやドライブなど攻撃パターンは豊富。加えて、パス良し、ドリブル良しと、マルチな才能を見せる平下は、ミスの少ないクレバーな選手だ。最上級生となった今年は、キャプテンとしてコート上でも積極的にチームメートに声を掛けており、名実ともに真のリーダーへと成長した。そんな彼女が高校最後のインターハイでどんなパフォーマンスを発揮するのか、期待は高まるばかりだ。
写真・文=田島早苗