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2月9日、山梨県の小瀬スポーツ公園体育館にて「第30回関東高等学校バスケットボール新人大会」の男子準決勝、決勝が開催。土浦日本大学高校(茨城県)や市立船橋高校(千葉県)、成立学園高校(東京都)などがベスト4に名を連ねる中、桐光学園高校(神奈川県)が大会制覇を果たした。
決勝で桐光学園と対戦したのは、同大会2連覇中の土浦日本大学高校(茨城県)。昨年は準決勝で敗戦を喫した強豪を相手に、桐光学園は試合開始直後からのオールコートプレスで勝負を仕掛けた。
「ダメ元で最初に行っちゃえ、うまく言えば10-0くらいにはなるかもよ」と選手たちに伝えていたという桐光学園の髙橋正幸コーチ。その言葉通り、ディフェンスから流れをつかんだ桐光学園は、進翔太(2年)の先制点を皮切りに開始3分15秒で11-1と10点のリードを奪う。その後は土浦日本大学の反撃に遭うも、47-38と9点先行で前半を終えた。
試合序盤から攻勢をかけた分、第2クォーターではややトーンダウン。しかし、10分の休憩を挟んで迎えた第3クォーターで桐光学園は再び試合のペースを握った。195センチの伊藤治輝(2年)がインサイドで得点を重ね、前田健冴や角田十希(ともに1年)がアウトサイドからリングを射抜く。守っては土浦日本大学の得点を12点に抑え、75-50と大きくリードを広げることに成功した。
最終クォーターは、松村竜吾や品田真吾(ともに2年)を中心とした土浦日本大学の猛攻にやや劣勢を強いられるも、オドゲレル・トルガ(1年)が鋭いドライブから得点するなど、粘り強くスコアを伸ばす。試合は94-76でタイムアップを迎え、桐光学園が関東新人大会制覇を果たした。
2日で4試合を行うハードな日程だけに、決勝では両チームの選手に疲労の色が感じられた。髙橋コーチはそうした日程も勝利の要因だったと話し、「土浦さんが万全だったらこんなにうまくいかない」と謙遜を示す。自身初となる関東制覇を喜びながらも、試合後のインタビューでは「まだまだ」という言葉を繰り返し、チームのさらなる成長に向けて気を緩める様子はなかった。
目指しているのは部のスローガンとしても掲げている“堅守速攻”型のチーム。フロントコート陣を含め運動量が豊富な選手がそろう中、今後は課題のディフェンス強化に取り組んでいくようだ。
前田や角田、トルガといった得点力のある選手に加え、彼らを操るガードの谷口律もまた1年生と、伸びしろの大きさも魅力的な桐光学園。関東新人大会制覇を皮切りとした今後の飛躍にも、大いに期待したい。
文=峯嵜俊太郎