2020.02.03

【高校東北新人男子】山﨑一渉、決勝で52点! 明成が能代工の猛攻をかわして3年ぶりに東北新人を制覇

昨冬のWCから勝負所で仕事をするようになった明成の山﨑一渉 [写真]=小永吉陽子
スポーツライター。『月刊バスケットボール』『HOOP』編集部を経て、2002年よりフリーランスの記者に。国内だけでなく、取材フィールドは海外もカバー。日本代表・Bリーグ・Wリーグ・大学生・高校生・中学生などジャンルを問わずバスケットボールの現場を駆け回る。

 2月1日~2日、青森市のマエダアリーナにて開催された第30回東北高等学校新人選手権大会。東北6県の上位2チームが出場して覇権が争われた。

 男子ベスト4のうち、昨年の全国大会で強豪校に健闘した羽黒高校(山形県1位)を除き、明成高校(宮城県1位)、能代工業高校(秋田県1位)、福島東稜高校(福島県1位)の3校は昨年からのメンバーが揃うだけに、内容が高まっている試合を披露。その中でも、高さと選手層の厚さで上回った明成が3年ぶりに東北新人を制した。

 昨年から大型化を図る明成は、リバウンドに強い加藤陸が大会直前に足を痛めたために大事を取って休養。今大会は192センチでポイントガードを務める越田大翔と国体でポイントガードを経験した一戸啓吾のダブルガード体制で臨み、スピードある攻防で勝ち上がった。もう一方の決勝進出は2連覇を狙う能代工。司令塔の大石隼を中心に、選手層を厚くして大会に臨んでいた。

 先手を取ったのは明成。越田のバスカン、菅野ブルースと山﨑の3ポイントや一戸の速攻で第1クォーターを30-15として主導権を握る。序盤は明成のブロックを浴びて高さに戸惑いを見せた能代工だが、「だんだん高さに慣れてきた」(大石)第2クォーターからはスクリーンを使った展開でズレを生み出し、佐々木駿汰のアウトサイドシュートで応戦。オフェンスでは速さのミスマッチを突き、ディフェンスではゾーンを織り交ぜて明成の足を止め、一時は15点あった差を2点差まで詰め寄った。

 しかし、明成は勝負強かった。昨冬のウインターカップから勝負所で仕事をするようになった1年生エースの山﨑が連続加点。公式戦で初となるダンクも飛び出して52得点をマーク。94-88で能代工の猛チャージを退けて優勝を決めた。

 3年ぶりの優勝に明成の佐藤久夫コーチは「大事な所で人任せにせず、もっと積極性を出してほしい」と合格点は出さなかったが、「競っても自滅はしなかった。(山﨑)一渉は際どいところでのシュートが光り、バスケットがわかってきている」と語り、最後には「今年はもっと選手を育てて私にとって夢のあるチームにチャレンジしたい」と期待を込めた。

 準優勝の能代工は「明成の高さに最初は引いてしまったけれど、ディフェンスを激しくしたことで流れが変わった。いい判断のプレーができたことで自信を持ったと思う。新3年生はサイズも少し大きくなるので楽しみな面もあり、相手の嫌なところを突いていくチームにしたい」と小野秀二コーチは手応えを語った。

試合を通じて明成の高さに慣れた能代工が猛追 [写真]=小永吉陽子

 また準決勝で明成に68-77と健闘した福島東稜は「今年は勝負の年」(小田島誠コーチ)と意気込む。勝負所での詰めの甘さが課題だが、機動力がある留学生、モーヌ・チソン・フランクリン(195センチ)を中心に、トランジションからの3ポイントを生かし、全国のダークホースになれるか注目だ。

文・写真=小永吉陽子

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