2023.12.17

3大会連続受賞は能代工業の“伝説”と田臥勇太&八村塁のみ/ウインターカップベスト5受賞回数ランキング

ウインターカップで3大会連続ベスト5に選出された田臥と八村[写真]=B.LEAGUE,Getty Images
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 高校日本一を決める大会「ウインターカップ」(全国高等学校バスケットボール選手権大会)は、1971年に第1回大会が開催され、これまで53回の大会が執り行われている(※)。第2回大会からは、大会を通じて最も印象的な活躍をした5選手が選ばれる「ベスト5」が設立された。

本稿では、各選手最大3回受賞のチャンスがある「ベスト5」の受賞回数が多い選手をランキング形式で紹介する。

※2017年度大会よりウインターカップの大会形式が「選抜優勝大会」から「選手権大会」に変更され、開催回数は「選手権大会」のものが引き継がれた。ただし、優勝回数などの各記録は「選抜優勝大会」時代のものを引き継いでいる。

■ウインターカップベスト5受賞回数ランキング(1972~2022)

・第1位:3回
三浦祐司(能代工業/1987、1988〈神戸〉、1988〈12月〉)
田臥勇太(能代工業/1996、1997、1998)
八村塁(明成/2013、2014、2015)

・第4位:2回
丸田博(中央大学附属/1972、1973)
伊藤伸次(京北/1997、1998)
木村和宏(能代工業/1981、1982)
清水正雄(京北/1984、1985)
佐々木暢(能代工業/1988〈神戸〉、1988〈12月〉)
佐古賢一(北陸/1988〈神戸〉、1988〈12月〉)
小納真良(能代工業/1990、1991)
伊藤義訓(福岡大学附属大濠/1992、1993)
小嶋信哉(能代工業/1996、1997)
佐藤濯(市立仙台/1999、2000)
竹野明倫(福岡大学附属大濠/2002、2003)
信平優希(能代工業/2003、2004)
辻直人(洛南/2006、2007)
並里成(福岡第一/2005、2007)
比江島慎(洛南/2007、2008)
刘孟涛(北陸/2009、2010)
ジョフ・チェイカ・アハマド・バンバ(延岡学園/2011、2012)
渡邊雄太(尽誠学園/2011、2012)
納見悠仁(明成/2014、2015)
河村勇輝(福岡第一/2018、2019)

 長い大会の歴史のなかで、3大会連続ベスト5受賞を成し遂げたのはわずか3選手のみ。初めてその偉業を成し遂げたのは能代工業高校(現能代科学技術高校)の三浦祐司(元NKKシーホークス)だ。まだ大会が年度末の3月に開催されていた1987年大会と、冬開催への移行のため3月・12月と1年に2度大会が開催された1988年の両大会に出場。3大会とも決勝で佐古賢一擁する北陸高校を破り、全国制覇を果たしている。

 その10年後にこの偉業の2人目の達成者となったのが、三浦と同じ能代工業高校の田臥勇太だ。のちに日本人初のNBAプレーヤーとなる田臥は1年次からチームの主力となり、3年連続でインターハイ、国体、ウインターカップを制して高校9冠達成という大記録を打ち立てた。

 そして、最も新しい達成者は現在NBAのロサンゼルス・レイカーズで活躍する八村塁。明成高校で1年次から主力として同校を4年ぶり2度目の王座に導くと、翌年は同級生の納見悠仁らとともに2年生主体のチームをけん引して大会2連覇を達成。3年次は負傷を抱えながらも、決勝の土浦日本大学高校戦で34得点を挙げる活躍ぶりでチームを大会3連覇に導き、自身は田臥以来17年ぶりとなる3大会連続ベスト5受賞を成し遂げた。

 3大会連続には一歩及ばずとも、2大会で受賞を果たした選手もまた何れ劣らぬ名選手揃い。「FIBAワールドカップ2023」での活躍も記憶に新しい比江島慎渡邊雄太河村勇輝も2大会でベスト5に選出されている。また、現在Bリーグのトッププレーヤーの1人に数えられる並里成辻直人も2大会で受賞を果たした。

 留学生で複数回受賞しているのは刘孟涛とジョフ・チェイカ・アハマド・バンバの2名のみ。2011年と2012年に延岡学園高校を大会2連覇に導いたバンバは、2022年に日本国籍を取得。現在はジュフ伴馬という登録名でB3の東京八王子ビートレインズに所属している。

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