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バスケどころ、福岡市で開催される「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が8月4日に開幕。北部九州インターハイで大会を盛り上げる有力チームを紹介していく。
文・写真=田島早苗
圧倒的な強さで「第71回東海高等学校総合体育大会バスケットボール競技」を初優勝した美濃加茂高校(岐阜県)。今年のチームはキャプテンの藤田大輝(3年)が「ディフェンスからのブレイクが一番強いと思います」と言うように、前から当たる激しいディフェンスが持ち味。そこからボールを奪って速い展開に持ち込むなど機動力で勝るチームだ。
その中心を担っているのが後藤宙、関健朗、深見響敏(いずれも3年)のガード陣で、タフなディフェンスで相手ガード陣を苦しめる。攻めてはスピードに乗ったドライブやチャンスがあれば果敢に放つ3ポイントシュートなど、状況によって多彩な攻撃を仕掛けていく。一方、インサイドでも昨年から得点源を担うエブナ フェイバー(3年)が今年もパワフルなプレーでシュートにリバウンドにと圧倒的な存在感を発揮。そこに4番ポジションでオールラウンドの藤田が内外と攻めわけ、得点源として君臨する。そのため、ガードからフォワード、センターまでどこからでも得点可能な布陣となっているのだ。
今年は主力に3年生が多く、「自主的に取り組んでいる」(林コーチ)という美濃加茂。コミュニケーションやフィジカル、精神面といった点でも最上級生が多いことはチームにとって大きなプラスとなるだろう。
美濃加茂は昨年、東海大会では赤間賢人(東海大学1年)率いる藤枝明誠高校(静岡県)に決勝で敗れはしたものの、下馬評の高いチームとしてインターハイでも好成績が期待されていた。
しかし、1回戦でインターハイでは北陸学院高校(石川県)に競り負けてしまい敗退(71-81)。悔しさが大きく残る夏となった。ただ、その敗戦を受けて冬のウインターカップではチーム史上初のベスト8入りを達成。それだけに「(昨年は)夏をバネにしてのウインターカップだったので、そういったことを(今の選手も)積み重ねてくれるといいかなと思います」と、林コーチは言う。
インターハイを戦う上でのポイントに、指揮官はリバウンドを挙げ、キャプテンの藤田は「自分たちの武器であるディフェンスがどれだけ全国で通用するかが大事だと思います」と、気合を入れる。
「悪くはないと思います」(林コーチ)と、一定の手応えは感じている。だからこそ、「選手たちがどれだけ自信を持てるか。それが確信に変わっていくのがインターハイの中ではないかなと思っています」と、指揮官は来る決戦での選手たちの飛躍に期待を寄せている。