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【インターハイ男子注目選手】オルワペルミ ジェラマイア(日本航空)「大会連覇へ、『状況判断』がカギを握る万能センター」

大会2連覇を目指す日本航空のエース、オルワペルミ ジェラマイア [写真]=小沼克年
フリーライター

バスケどころ、福岡市で開催される「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が8月4日に開幕。活躍が期待される有力選手を紹介。

文=小沼克年

■昨年のインターハイでは旋風を巻き起こす

 昨年のインターハイで山梨県勢初となる優勝を成し遂げた日本航空高校。圧倒的な存在感でコートを支配し、その立役者となったのがナイジェリア出身のオルワペルミ ジェラマイアだ。

 前回大会では全5試合で合計138得点137リバウンド25ブロックを積み上げ、優勝候補だった開志国際高校(新潟県)との準決勝では12アシストを記録して相手を翻弄。愛称である“ジェリー”の名を高校バスケ界に轟かせた。当時はまだ2年生。2023年のウインターカップではベスト8で敗退となっただけに、喜びも悔しさも味わった1年を経て、この夏はどんな姿を見せてくれるのか注目が集まる。

 ジェラマイアの魅力は、内外問わずオールラウンドにプレーできることだ。センターとしてゴール下での得点、リバウンド、ブロックショットでチームをけん引しつつも、攻撃では3ポイントシュートを沈めることもできる。リバウンドからフロントコートへ駆け上がる走力もあり、軽やかな動きからの豪快なダンクシュートは代名詞ともいえるプレーだ。

 相手の脅威となる万能性を生かすために、同校の山本裕コーチはジェラマイアにアウトサイドでのプレーも要求している。ただ、試合によってはプレーエリアのバランスが上手くとれないことがあるようで、指揮官は状況に応じたプレーを望む。

「外のプレーばかりではダメ、あくまで(インサイドとアウトサイド)半分半分だよと伝えていますけど、どうしても外に出てしまうことがあります。何でもできることが彼のいいところですけど、外のシュートだけの淡白な攻撃になってしまうとチームのリズムも悪くなるので、いいバランスで攻めてほしいと思っています」

ジェリーはアウトサイドからの攻撃も得意 [写真]=小沼克年


 今年のチームはジェラマイアを含む昨年の主力が3人健在。特にパワーフォワードには成長株の三村デールアンソニー(3年)が台頭してきた。2連覇へはインサイドでコンビを組む三村との連携も鍵を握るだろう。日本航空が誇る怪物には、臨機応変なプレーでコートを支配できるかが問われる。

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