2018.04.29

地の利を生かしたセルティックスがバックスに快勝し、イースト準決勝へ!

ロジアーはチームトップタイとなる26得点に加え、6リバウンド9アシストの活躍で勝利に大きく貢献[写真]=Getty Images
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第4Qにロジアーの2連続3ポイントで突き放す

 4月29日(現地時間28日)、ボストン・セルティックス(3勝)とミルウォーキー・バックス(3勝)のシリーズ第7戦が、セルティックスのホーム、TDガーデンで行われた。

 両チームが前回、プレーオフのシリーズで第7戦を戦ったのは、1987年のカンファレンス・セミファイナル(セルティックスが勝利)。約31年も前のことで、現在の両チームのロースターではアル・ホーフォードとアーロン・ベインズ(共にセルティックス)、ジェイソン・テリー(バックス)を除くと、誰も生まれていなかった。

 31年の時を経て行われた試合は、ホームの大観衆を味方につけたセルティックスが順調なスタートを切った。ホーフォードのアリウープで先取点を挙げ、リードする展開を作る。対するバックスはソン・メイカーのダンクと3ポインター、ヤニス・アデトクンボのフリースロー2本で第1クォーター残り5分14秒に15-10とリードを奪う。

 するとセルティックスは、テリー・ロジアーのショットとジェイソン・テイタムの3ポイントプレーで同点とすると、マーカス・スマートやベインズも加点し、15-0のランで一気に加速し、このクォーターを30-17で終える。

 第2クォーター。バックスはクリス・ミドルトンのレイアップを皮切りに、エリック・ブレッドソー、アデトクンボの得点でセルティックスに猛追。残り8分47秒には2点差(30-32)へ詰め寄った。

 今度はセルティックスのホーフォード、ロジアーらが加点し、9連続得点を挙げてバックスを引き離す。前半はセルティックスが最大12点をリードする展開で、50-42の8点差でハーフタイムへ。

要所で何本もショットを決めたホーフォード[写真]=Getty Images

 第3クォーター序盤。バックスがブレッドソーの活躍で2度も3点差まで追い上げるも、そのたびにセルティックスはホーフォードが応戦し、主導権を譲らない。セルティックスが再びリードを広げていき、最大16点差をつけてバックスを引き離す。このクォーター終盤にアデトクンボのフリースロー2本が決まるも、81-67と、セルティックス14点リードでこのクォーターを終える。

 第4クォーター。序盤はバックスがテリーの3ポインターなどで12点差まで縮めるも、ロジアーやマーカス・モリス、ベインズらが得点し、バックスにペースを握らせない。そして、セルティックスは残り5分45秒からロジアーが2連続で長距離砲を決めて101-82とし、19点差までリードを拡大する。

 バックスはミドルトンが残り約4分から3本の3ポイントシュート成功を含む14得点を挙げたものの、19点差を縮めるにはさすがに時間が足りなかった。最終スコア112-96でセルティックスが勝利し、カンファレンス・セミファイナルへの切符を手にした。

26得点に加え、9アシストでチームメートの得点機会も演出したロジアー[写真]=Getty Images

チームで勝利をつかみ取ったセルティックス

 セルティックスではホーフォードが17投中13本のショットを決めるなど26得点に8リバウンド、ロジアーが5本の3ポイントシュート成功を含む26得点に6リバウンド9アシスト、テイタムが20得点6リバウンド5アシストをマーク。ベンチからはモリスが10得点、ベインズが8得点7リバウンド、シェーン・ラーキンが8得点、スマートは5得点ながらも、約32分プレーして4リバウンド6アシスト3スティールを残し、持ち前のハッスルプレーで勝利に大きく貢献。

 一方、2年連続の1回戦敗退となったバックスでは、ミドルトンが5本の3ポイントシュート成功を含むゲームハイの32得点、ブレッドソーが23得点、アデトクンボが22得点9リバウンド5アシスト。ベンチからはパーカーが9得点6リバウンド2スティールを奪ったものの、ベンチポイントでは12-33と大差が開き、主要選手へ得点が偏ってしまった。

 バックスのジョー・プランティーHC代行は、「きわめてタフなシリーズだった。両チームが毎晩バトルを繰り広げた。まさにプレーオフと呼べるバスケットボールだった」と試合後の会見で語り、ミドルトンは「彼らのディフェンスが、僕らをペリメーターという、僕らの強みではないエリアへと押し出したんだ」と相手のディフェンスを称えた。

 「シリーズをとおして、僕らはハードにプレーしていたと思う。ホームゲームを守ってみせた。アウェーでは勝つことができなかったけれど、そこで学ぶこともできた。僕らは前に進んで、来年また頑張るよ。今年以上の結果を残してみせる」とアデトクンボ。このシリーズは両チームがホームゲームで勝利するという“内弁慶シリーズ”となったのだが、今季のバックスはブレッドソーが途中加入、パーカーは2月にケガから復帰していたため、来季は現有戦力で開幕からプレーし、ホームコート・アドバンテージを手にしたいところだ。

2年連続で1回戦敗退となったアデトクンボ。来季こそ、1回戦突破を果たしたい[写真]=Getty Images

 一方、先取点のアリウープをはじめ、貴重な追加点を挙げて26得点をマークしたホーフォードは、「この1年、僕がずっとやってきたこと。そしてグループとして僕らがやっていることをしたまでさ」と、チームとしての勝利を強調。

 26得点の大活躍だったロジアーは「ゲームをスローダウンさせようとしたんだ。オフシーズンに映像を見ながら研究してきたお陰かな」とコメント。オフシーズンに費やしたことが、プレーオフの大事な試合でロジアーをシリーズベストと呼べるプレーへと引き上げたという。

 イースト準決勝でセルティックスを待ち受けるのは、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ。ベン・シモンズジョエル・エンビードというヤングコアに、JJ・レディックやアーサン・イリヤソバといったベテランも抱えるシクサーズは、1回戦を5戦で終えたこともあり、休養十分。

 5月1日(同4月30日)に幕を開けるこのシリーズ。バックスとの最終戦で右のハムストリングを負傷したジェイレン・ブラウンのコンディションが気がかりだが、ディフェンス力だけで勝ち上がることは厳しいだけに、ホーフォードやテイタム、ロジアーの大量得点が求められそうだ。

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