2018.04.27

31得点を挙げたアデトクンボの活躍などでバックスが第6戦を制し、シリーズは第7戦へ!

ゲームハイの31得点に14リバウンドを挙げ、ペイント内を支配したアデトクンボ[写真]=Getty Images
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粘るセルティックスを第4Qに振り切ったバックス

 4月27日(現地時間26日)、ボストン・セルティックス(3勝)とミルウォーキー・バックス(2勝)のシリーズ第6戦が、バックスのホーム、BMOハリス・ブラッドリー・センターで行われた。

 序盤にペースをつかんだのはアウェーのセルティックス。ジェイレン・ブラウンのジャンパーで先制すると、テリー・ロジアーの3ポインター、ジェイソン・テイタムの3ポイントプレー、アル・ホーフォードのドライブインダンクが決まり、第1クォーター残り7分12秒に10-4とリード。

 バックスはヤニス・アデトクンボクリス・ミドルトンソン・メイカーらが加点する中、セルティックスのマーカス・スマートがルーズボールを奪ったり、ターンオーバーを誘発させるなど良い働きを見せ、最大9点差をつける。

 しかし、バックスはベンチ陣が良い流れを持ち込んだ。特に残り4分17秒でコートに入ったジャバリ・パーカーがマシュー・デラベドーバのアシストからファストブレイクでダンク、さらに3ポイントシュートを決める。同クォーター残り13.0秒にはミドルトンのジャンパーが成功し、22-24の2点差まで追い上げた。

ミドルトンはファウルトラブルに苦しむ中、8投中7本のショットを決める活躍で16得点をマーク[写真]=Getty Images

 第2クォーター。ホーフォードの3ポインター、シェーン・ラーキンのレイアップで7点差をつけたセルティックスだったが、残り7分29秒に決まったトニー・スネルの3ポイントシュートを機にバックスがエンジン全開。

 アデトクンボにパーカー、エリック・ブレッドソーらが加点し、残り約1分にミドルトンの長距離砲、残り24.2秒にアデトクンボのショットが決まり、48-39と、バックスの9点リードで試合を折り返す。

 第3クォーター序盤。ホームのバックスはマルコム・ブログドンやミドルトンの得点で、残り9分37秒でリードを14点(55-41)まで拡大。するとセルティックスはタイムアウト後、ホーフォードの3ポインター、テイタムのフリースロー、ブラウンのショットなどで追い上げ、残り4分21秒にテイタムのレイアップで同点(61-61)に追いつく。

 セルティックスのペースで逆転するかと思われたやさき、ミドルトンとアデトクンボが奮闘し、バックスが流れを引き戻す。特にアデトクンボのフリースローライン付近から繰り出したユーロステップに会場は大興奮。セルティックスの勢いをかき消したといっていいようなプレーで雰囲気を一変させた。同クォーターを終えて74-65と、バックス9点リードで最後の12分間へ。

 第4クォーター序盤、セルティックスはマーカス・モリスがレイアップ、3ポイントプレーを決めて5連続得点。バックスとの差を4点まで縮めていく。するとバックスはパーカーとアデトクンボが加点し、セルティックスを引き離しにかかる。

 それでもセルティックスは、スマート、ブラウンのショットで残り7分59秒に3点差(75-78)まで忍び寄る。さらにモリスの3ポインターが決まり、残り7分13秒には2点差(78-80)とバックスを追い詰めていった。

 負ければシーズン終了と崖っぷちのバックスは、タイラー・ゼラーのフリースロー1本成功からブログドンが3ポイントシュートを決め、アデトクンボのレイアップも決まってセルティックスを突き放す。

 その後セルティックスは、8点差に詰め寄るのがやっとで、最終スコア97-86でバックスに軍配。最終クォーターにアデトクンボがフリースローを放つ場面では、会場から何度も“MVPコール”が鳴り響いていた。

ヘジテーションとユーロステップなどを駆使してリムへ跳び込み、高確率なショットを決めたアデトクンボ[写真]=Getty Images

運命の最終戦へと切り替える選手たち

 勝利したバックスでは、アデトクンボがゲームハイの31得点に14リバウンド4アシスト、ミドルトンとブログドンがそれぞれ16得点を記録。ベンチからはパーカーが9得点11リバウンドを残した。

 一方、セルティックスではテイタムがチームトップの22得点、ロジアーが16得点7リバウンド5アシスト、ブラウンが14得点5リバウンド、ホーフォードが10得点10リバウンド4アシスト2ブロック。ベンチスタートのモリスが14得点を挙げるも、シリーズ決着はならず。

 セルティックスの指揮官ブラッド・スティーブンズは試合について「彼らが持つスピードと長さ、そして激しい動きが我々に影響を与えた。今夜はずっと、彼らの方が我々よりも素早くボールを動かしていた」と振り返っている。

 試合後の会見で「(第7戦に持ち越したことで)熱狂してしまうだろうね。この時点で、もう(シリーズは)やるかやられるかだからね」とミドルトン。アウェーの初戦では延長に持ち込むロング3ポイントシュートを決めているだけに、最終戦でこの男が大爆発しても決しておかしくはない。

 対するセルティックスではテイタムが「僕たちにはホームに戻ってシリーズに決着をつけることができるという、すばらしいチャンスがあると思っている」と語り、ホーフォードも「TDガーデンはすごいことになるだろうね。バスケットボール選手、ファンとして、楽しめる場所の1つであることは間違いない。僕は(最終戦を)楽しみにしている」とコメントしており、すでに最終戦へと切り替えていた。 

新人とは思えないほどの冷静さと正確なショットで22得点を挙げたテイタム[写真]=Getty Images

 シリーズ第7戦は29日(同28日)、セルティックスのホーム、TDガーデンで行われる。『The Starters』のタス・メラス記者によると、NBAのプレーオフ史上、第7戦の戦績はホームチームが102勝26敗(勝率79.7パーセント)と圧倒的に有利。データ上ではセルティックスに分があると言えるだろう。

 とはいえ、昨年のファーストラウンドではロサンゼルス・クリッパーズとの第7戦にアウェーのユタ・ジャズが勝利しているケースもあるため、バックスが絶望的というわけでもない。

 勝つか負けるか。約2週間にも及んだ長いシリーズは、29日にようやく終止符を打つこととなる。特にバックスとしては、プレーオフのシリーズ勝利から17年も遠ざかっているため、是が非でも勝利したいところだ。

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