短縮シーズンに否定的なシャックが1999年に初優勝したスパーズへ口撃

短縮シーズンに優勝したスパーズへ苦言を呈したシャック[写真]=Getty Images

「サンアントニオの優勝は4回だけだ。99年の初優勝はアステリスク。俺はそう思ってるよ」と自身のポッドキャストで発言

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、NBAの2019-20シーズンは前代未聞の中断となり、2か月が経過。各チームは65試合前後を消化したものの、現段階ではこのまま中止となるのか、それとも再開されるのかは未確定という状況。

 70年以上の歴史を誇るNBAにおいて、これまでに2度、ロックアウトによって短縮されたシーズンがあった。1つは1998-99シーズン。開幕を迎えたのは99年2月6日(現地時間5日、日付は以下同)で、レギュラーシーズンは50試合のみ、そしてプレーオフは通常フォーマット(当時は1回戦のみ3戦先勝)で行われた。

 もう1つは2011-12シーズン。11年12月26日のクリスマスゲームから開幕し、66試合の短縮シーズンを戦い、こちらもプレーオフは通常のフォーマットで戦った。

ニックスとのファイナルを4勝1敗で制し、フランチャイズ史上初のチャンピオンとなったスパーズ[写真]=Getty Images

 99年はサンアントニオ・スパーズがフランチャイズ史上初優勝、12年はマイアミ・ヒートがチャンピオンの座に輝いた。NBAのレコードブックの中で、この2シーズンは正式な記録として記されているのだが、あまり納得していない選手がいたことも事実。

 特に50試合で終えた98-99シーズンに優勝したスパーズについては、翌00年から02年にかけて3連覇を果たしたロサンゼルス・レイカーズを指揮したフィル・ジャクソンHC(ヘッドコーチ)が「アステリスク(星印あるいは注釈)が必要だ」と当時から心理戦で用いていた。

 そして当時レイカーズの大黒柱を担っていたシャックことシャキール・オニール(元レイカーズほか)も、納得がいっていなかったようだ。シャックは5月14日に公開された“The Big Podcast”にて、通算5度の優勝を飾ってきたスパーズとティム・ダンカンに向けて大胆発言。

「サンアントニオの皆さんに言っておこう。君たち(の優勝回数)は4回だけだ。99年の初優勝はアステリスク。俺はそう思ってるよ。ダンカンを前にしても、君が持っているリングは4つだと言える。5つ目はカウントされないんだ、とね。俺はそんなのまっぴら御免だがね」。

ダンカン(左)率いるスパーズと、何度もプレーオフで対戦してきたシャック(右)[写真]=Getty Images

「もし俺が選手だったら、強引に再開されるリーグで優勝できたとしてもうれしくはない」とシャックは言うが……

 スパーズはこのシーズン、ユタ・ジャズと並ぶリーグトップタイの37勝13敗を記録。直接対決で2勝1敗と勝ち越していたため、プレーオフ全体のホームコートアドバンテージを獲得。当時キャリア2年目のダンカンは、スパーズのトップスコアラーとして台頭していた。

 プレーオフではファーストラウンドでミネソタ・ティンバーウルブズを3勝1敗、カンファレンス・セミファイナルではシャックとコービー・ブライアント(元レイカーズ)擁するレイカーズをスウィープ、カンファレンス・ファイナルではポートランド・トレイルブレイザーズを4戦無敗で突破。第8シードから奇跡の快進撃を見せたニューヨーク・ニックスとのNBAファイナルでも、第3戦に敗れただけの4勝1敗で制してみせた。

 ダンカンはプレーオフ全体で平均43.1分23.2得点11.5リバウンド2.8アシスト2.6ブロックの大暴れ。ニックスとのファイナルでは平均45.5分27.4得点14.0リバウンド2.4アシスト1.0スティール2.2ブロックとさらにギアを上げて、ファイナルMVPを獲得。

 スパーズのけん引役となったダンカンに落ち度は全くないものの、シャックはフルシーズン戦ったうえでチャンピオンになることに強いこだわりを持っているようだ。

 それは5月13日に『USA Today』へ掲載された記事の中で、シャックが「もう今シーズンはキャンセルした方がいいと俺は思うね。皆が健康になってから、来季やり直せばいいんじゃないかな」としたうえで、「もし俺が選手だったら、強引に再開されるリーグで優勝できたとしてもうれしくはない。どこが優勝しても高く評価はされないだろうし、リスペクトもされないと思う」と発言していたことからも明らかだ。

 だが現役選手たちの多くはシーズン再開を待ち望んでおり、もし再開と同時にプレーオフへ突入しようとも、「今シーズンのチャンピオンを決めたい」という思いが強い。仮にそうなったとしても、新型コロナウイルスの影響で中断になったのだから、各チームにおける条件は同じ。異例のシーズンではあるものの、優勝したチームがチャンピオンとして記録されることとなるに違いない。

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