2022.02.04

コービーの歴代出場試合数に並んだレブロン…2人の通算成績を比較すると?

レブロン(右)がコービー(左)の歴代出場記録に並んだ[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 衰え知らずの不動の王、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)は1月26日(現地時間25日)に開催されたブルックリン・ネッツとの一戦で、コービー・ブライアントの歴代出場試合数1346試合に到達した。

 歴代最高峰のNBAプレーヤーとしてジェームズは、度々マイケル・ジョーダンと比較されてきた。しかし、コービーもまた両者と肩を並べる説明不要のレジェンドであることに疑いの余地はない。そこで、本稿では永遠のライバルであり、盟友でもある2人のタイ記録を記念して、レブロンとコービーの生涯スタッツを比較してみたい。なお、あくまでデータ上での比較であり、これによりどちらが優れた選手であるかを断定するわけではないことを事前にお断りしておきたい。

 まずは、得点から。レブロンは生涯3万6414得点、1試合平均27.1得点をマークしているのに対し、コービーは3万3643得点、1試合平均25.0得点を記録。レブロンの生涯プレータイムが5万1373分、コービーが4万8643分であることから、レブロンはコービーよりも実質約57試合以上多くプレーしているが、この差を考慮しても平均得点では前者に軍配が上がる。

平均得点ではレブロンに軍配が上がった[写真]=Getty Images


 また、リバウンド数とアシスト数でもレブロンがコービーを上回っている。コービーのキャリア平均が5.2リバウンド4.7アシストである一方、驚異のアスレチック能力を持つレブロンはこれまでに7.4リバウンド7.4アシストを記録しており、これはジョーダンの6.2リバウンド5.3アシストをも凌駕。

 だが、リバウンドの内訳を見てみると、レブロンは1万27本のリバウンドのうち、1577本がオフェンスリバウンド、8450本がディフェンスリバウンドとなり、ディフェンス側での獲得回数が目立つ。その反面、コービーは7047本の総リバウンド数のうち、1499本がオフェンスリバウンド、5548本がディフェンスリバウンドと、5本に1本以上がオフェンスリバウンドの計算で、相手ペイントエリアでの貢献はレブロン以上だったと言える。

 その他のスタッツは、以下のとおり。

※表記はレブロンのスタッツ/コービーのスタッツ

フィールドゴール試投数:2万6357本/2万6200本
フィールドゴール成功率:50.4パーセント/44.7パーセント
3ポイントシュート成功率:34.5パーセント/32.9パーセント
スティール:2122本/1944本
ブロック:1022本/640本
フリースロー試投数:1万549本/1万11本
フリースロー成功数:7743本/8378本
フリースロー成功率:73.4パーセント/83.7パーセント
ターンオーバー:4703回/4010回

 レブロンは、多くのスタッツでコービーを上回っている。しかし、決してコービーも引けをとっているわけではなく、フリースローやターンオーバーなど、プレーの正確性には目を見張るものがある。

多くのスタッツでレブロンが上回ったものの、プレーの正確性という点ではコービーも引けを取らない[写真]=Getty Images


 また、コービーはキャリア晩年の約4年間、ケガに悩まされ続け、さらに当時のレイカーズはお世辞にも優勝候補からは程遠い存在であり、キャリア最後の3年間はプレーオフにさえ出場していない。一方、レブロンは終始ハイレベルなチームでプレーする機会に恵まれ、NBAを代表するスタープレーヤーたちに脇を固められてきた。

 それでも、レブロンの生産性の高さと支配力は、NBA史上でも群を抜いているだろう。実際、現在のレイカーズは同選手への依存度が高く、レブロン不在時には成績がガクッと下がっているのが現状だ。

 長いキャリアを通して、切磋琢磨してきたレブロンとコービー。レブロンはこの先もレイカーネイションの顔として、コービーのレガシーを胸にキャリアを全うする覚悟に違いない。そして、コービーはそんなキングの頼もしい姿を優しく天国から見守っているだろう。

 文=Meiji

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