2022.09.16

ジョーダンの負けず嫌いは異次元、ビジネスパートナーが明かす「競争心が出ないやりとりはない」

ジョーダンの負けず嫌いは現役引退後も変わらない[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)は、NBAキャリアでタイトル、富、名声のすべてを手に入れた正真正銘の“GOAT(Greatest Of All Time=史上最高)”だ。

 それらを実現した最大の要因は、止まない競争心だろう。コート内外でのエピソードは枚挙にいとまがないが、一例として俳優のウィル・スミスはかつて、ジョーダンは水を飲むことでも競争するとコメントしたことがある。

「僕は競争力のある人たちと一緒にいるのが好きなんだ。でも、マイケルは何においても勝負を挑んでくる。水を飲んでいたら、マイクは『勝負だ!』ってね…(笑)。何ごとにおいてもマイクには敵わない。マイクは勝てなければ、プレーしないような人だ。僕も自分のことを負けず嫌いだと思っていた。でも、彼らの心を支配するのは別次元のものだよ」

 ジョーダンはスポーツ選手としてのキャリアを終え、60歳を目前に控えた今でもその競争本能が衰えることはない。

 彼は現在、高級テキーラブランド「シンコロ」を展開していることで広く知られている。


 その「シンコロ」の新作ラベル発表会において、彼のビジネスパートナーたちは、常に競争心を剥き出しにしているジョーダンの人間性について言及した。

 ボストン・セルティックスのオーナーを務めるウィック・グラウスベックによると、ジョーダンはテキーラビジネスを開始した当初、テキーラを手軽に楽しむ方法として「シンコロ」を売り込んでいたという。しかし、ブランドが評判になり始めると、一気にギアが切り替わったという。

「もし上手くいかなくても、誰からも好かれなくても、自分たちが好きなテキーラを無料で手に入れることができると思っていました。でも、話題になるや否や、マイケルは『世界制覇を目指すか』と考えを変えたんだ。それがマイケルという男だよ」

 また、共同創業者のエミリア・ファザラーリも「マイケルから競争心が出てこないようなやりとりはひとつもありません」と、グラウスベックの意見に同調している。

「シンコロ」は、あのコービー・ブライアントも舌鼓を打ち、『CNBC』によると、わずか3年間で150万本のボトルを販売。スピリットのコンペティションで実に23ものアワードを受賞している。

 ブランドが世界一の称号を手にしたとき、マイクを手にしたジョーダンは何を語るのだろうか。

 文=Meiji

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