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東京オリンピック開幕まであとわずか1日となった。5人制バスケットボールは第3日の25日(日)にティップオフを迎える。先日の試合で強豪フランスを撃破した男子日本代表には、期待が高まっているところだろう。
そこで今回は、『FIBA.basketball』に掲載された、イゴール・チュルコビッチ記者による出場全12ヵ国のパワーランキングを紹介したい。本記事は7月17日に掲載されたもので、あくまでその時点でのパワーランキングであり、「チームパワーは変わり得るもの」としている。今回は男子代表編だ。
※世界ランキングは3月2日現在
1位:オーストラリア
2位:スペイン
3位:アメリカ
4位:ナイジェリア
5位:スロベニア
6位:フランス
7位:イタリア
8位:アルゼンチン
9位:ドイツ
10位:チェコ
11位:日本
12位:イラン
2016年のリオデジャネイロ五輪、2019年のFIBAバスケットボールワールドカップで、いずれも4位に止まった“ブーマーズ”には、今大会で表彰台に上がることが期待されている。直近の強化試合ではアメリカ、アルゼンチン、ナイジェリアに3連勝を飾り波に乗っている。しかし17日の対アメリカ戦がキャンセルされたため、金メダル最右翼の座を固めるには至らなかった。
スペインは最初の強化試合4試合全てで勝利し、パウ・ガソルは代表通算3600得点、ルディ・フェルナンデスは代表通算4500分出場、リッキー・ルビオは代表通算1000得点、そしてパウ・ガソルとマルク・ガソルは115度目の兄弟出場を果たし、スペインの勝利が習慣的なものであることを証明している。ガソル兄弟が初めて兄弟出場したのは、偶然にもさいたまスーパーアリーナで行われた2006年のFIBAバスケットボールワールドカップ。その大会でスペインは優勝を果たした。
これは1番悩むところだろう。「3位は低すぎる」と異論を唱えるものは、ケビン・デュラントやデイミアン・リラードといったスターたちを引き合いに出すだろし、「3位は高すぎる」と唱えるものは、直近の2連敗を証拠として示すだろう。アメリカは7月14日(現地時間13日)の試合でアルゼンチンに快勝し、五輪4連覇への軌道に戻ったようにも思えるが、五輪で4連覇以上したのは1960年代まで遡る。
FIBAバスケットボールワールドカップ2019で17位に終わったときには期待を裏切られたが、マイク・ブラウンHCが作り上げた現チームは、アメリカを破り、アルゼンチンには完勝した。プレシャス・アキウワ、ジョシュ・オコーギーと現役NBA選手2人が率いるアフリカの強豪だ。
今月初旬の最終予選を突破し初のオリンピック出場を果たしたスロベニアは、ポイントガードを務めるNBAのヤングスター、ルカ・ドンチッチに注目が集まる。ノールックパスを交えたゲームメイクや正確な3ポイントシュートには必見だ。
ライバルのスペインに連敗を喫したフランスだが、五輪開幕まで手の内を隠しているとも囁かれ、日本に到着した様子も良好に見えた。7月25日にアメリカとの初戦を迎えるが、FIBAバスケットボールワールドカップ2019の準々決勝でフランスはアメリカを破っている。
FIBAオリンピック最終予選では、多くがボグダン・ボグダノビッチ率いるセルビア有利を予想する中、102−95で破る金星を挙げて出場を決めた。オリンピック最終予選には出場しなかったダニーロ・ガリナリは、今大会中に33歳を迎えるベテランピュアシューターだ。
最近の強化試合で3連敗を喫し、その姿からはFIBAバスケットボールワールドカップ2019の頃の強さが感じられなかったが、その大会で決勝に進出し、スペインをあと一歩まで追い詰めたことを忘れてはならない。
多くの予想を覆し、ドイツはクロアチアで行われたFIBAオリンピック最終予選を勝ち抜き、最後はブラジルを75−64で下した。オリンピック出場権獲得に大きく貢献したモリッツ・バグナーは今シーズンNBAの3チームで45試合に出場しており、イザック・ボンガはワシントン・ウィザーズで八村塁とともにプレーしている。
ドイツと同様、FIBAオリンピック最終予選では戦前の予想を裏切り、準決勝ではNBA8選手が出場したカナダを延長戦で、決勝ではヨーロッパの強豪ギリシャを下して、初のオリンピック出場を決めた。カナダ大会のMVPに選ばれたトーマス・サトランスキーは2メートルを超える大型ポイントガードだ。
ベルギーとフィンランドに敗北を喫したものの、あまり当てにならない。次戦の16日のベルギーとの再戦から八村塁と馬場雄大が合流するからだ。フルメンバーの試合をまだ私たちは見ておらず、11位という順位は開催国にとって公平な評価ではないといえる。
※16日ベルギー戦は87−59、18日フランス戦は81−75でいずれも勝利した。
1勝2敗で日本との強化試合で負け越したあと、スペインとの強化試合2試合ともに大差で敗れたことは、イランにとって奮起の材料になっただろう。予選リーグ突破は厳しいものの、1948年ロンドン大会以来のオリンピックでの1勝を目指す。