富山は下地ACがチームに勢いを与えたい、名古屋Dは連敗から抜けだせるか

 上位チームの壁にことごとく跳ね返されてきた富山グラウジーズが、栃木ブレックスから白星をもぎ取った。第1クォーターに10点のリードを奪い、追いあげられながらも第4クォーターで32得点とオフェンスが爆発し、リーグ最少失点の栃木から91得点を挙げた。復帰初戦の城宝匡史が25得点を挙げ、デクスター・ピットマンも27得点、宇都直輝の10アシストも光った。また、スターターに抜てきされた小原翼が無得点にも関わらず約31分間出場しているのも見逃せない。2戦目は102失点を喫して敗れたが、栃木に土をつけたことは自信になるはずだ。

 対する名古屋ダイヤモンドドルフィンズは、三遠ネオフェニックスとの点の取り合いをいずれも落とした。張本天傑笹山貴哉が2戦とも2ケタ得点と奮闘したが、リバウンドとディフェンスでジャスティン・バーレルの穴をカバーできず、2戦目は再延長で力尽きた。現在5連敗中で、勝率で大阪エヴェッサに並ばれた。

 富山は最後の切り札として、アシスタントコーチに下地一明を招へい。かつて富山を率い、その後の躍進の土台を築いた人物だ。下地ACが富山を勢いづけるか、それとも名古屋Dが勢いを取り戻すか。どちらにとっても大きな分かれ目になりそうだ。

文=吉川哲彦

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