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1試合における平均失点がリーグで4番目に少ないというディフェンスを武器に、昨シーズンチーム史上初のチャンピオンシップ進出を果たした秋田ノーザンハピネッツ。
今シーズンは日本人選手が全員残留し、アジア特別枠の王偉嘉も残った一方で、シーズンを通してインジュアリーリストに入っていたカディーム・コールビーも含む4人の外国籍選手が退団。新たに加わった3人のうち、アミダ・ブライマーが契約解除となるできごともあった。
とはいえ、NBAやユーロリーグでの経験を有するスタントン・キッド、ケレム・カンターの期待値が高いことも確か。ブライマーに代わって獲得したジョシュア・クロフォードは日本でのプレー経験が長く、アースフレンズ東京Zでプレーした昨シーズンはチームの中軸を担った。
前田顕蔵ヘッドコーチが築き上げてきたディフェンスシステムにこの3人がフィットし、日本人選手との連係が取れるようになると、今シーズンもCS候補に名乗りを上げてくることは間違いない。プレシーズンゲームを見る限りでは、スターターは長谷川暢、中山拓哉、古川孝敏、キッド、カンターが務めるとみられる。
ただ、オフの間に前田HCが家庭の事情でチームを離れたのは気がかりな点。当面の間指揮を代行するケビン・ブラスウェルアシスタントコーチの統率力がカギとなってくるが、前田HCの右腕として昨季の躍進の一翼を担ったとあって、チームスタイルがシフトチェンジすることはないだろう。
ディフェンスはもとより、昨シーズンリーグ1位を誇った3ポイントシュート成功率も維持できれば、昨シーズン以上の成績を残すことも十分可能だ。前田HCの思いを選手たちが受け止め、強い決意でプレーする姿に期待したい。
[写真]=B.LEAGUE
定評のあるフィジカルを生かしたディフェンスもさることながら、昨シーズンは3ポイントシュート成功率も向上し、オフェンス面での貢献度が増した。オフには結婚して私生活も充実し、今シーズンはますます頼り甲斐のある選手に進化しそうな予感を漂わせる。
文=吉川哲彦