2023.12.27

「お前が全部やれ」…指揮官の言葉に吹っ切れた福岡第一の崎濱秀斗「クラッチタイムが一番強いと思っている」

第4クォーターだけで12得点を挙げた崎濱秀斗 [写真]=バスケットボールキング(写真は26日)
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 12月27日に東京体育館で「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会」男子準々決勝が行われ、福岡第一高校(福岡県)が東山高校(京都府)と対戦。最大18点のビハインドをひっくり返し、74-71の勝利でベスト4進出を決めた。

 福岡第一を劇的勝利に導いたのが3年の崎濱秀斗だ。6点ビハインドで迎えた試合終了残り1分57秒に2ポイントシュートを決めると、同1分28秒にゲームを通じて自身初の3ポイントシュートを成功。フリースローで1点を返されたあと、同27秒に勝ち越しの長距離砲を沈めた。

 第4クォーターに入るまでの得点はわずか「4」。第3クォーターまでの出来について「うまく打ちきれていないことはなかったのですが、2人に囲まれて打っているという、今までにない感触があって。少し不思議な感じがしました」と振り返った。

「今までは入らないゲームがなく、これで終わりだろうと思っていました」とも明かしたが、第4クォーターに入って井手口孝コーチから「お前が全部やれ」と檄が飛んだという。「決めてやろうという気持ちでした。誰よりもシューティングしている自信があったので、自分を信じて打ちきりました。自分の中ではクラッチタイムが一番強いと思っているので」と、エースとしての覚悟を示した。

 指揮官、そして観客席から試合を盛り上げたチームメートにも触れ、「先生に感謝していますし、115人の声援が力になったと思っています」。4年ぶりのウインターカップ優勝まであと2勝。劇的勝利の勢いままに、頂点を目指す。