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バスケどころ、福岡市で開催される「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が8月4日に開幕。北部九州インターハイで大会を盛り上げる有力チームを紹介していく。
文・写真=田島早苗
「スコアにおいて特筆するような選手はいないけれど、みんなが10点前後をちゃんと取っているので、逆に言えば一番アジャストしにくいチームではないかと思っています」
安江満夫コーチがこう評するように、今年の岐阜女子高校(岐阜県)には、1試合で常に20得点を超えるような選手はいないが、10点前後を奪う選手たちがそろう。実際、6月末に開催された「第71回東海高等学校総合体育大会バスケットボール競技」でも、準決勝(対浜松開誠館高校/静岡県)や決勝(対桜花学園高校/愛知県)で、5人以上が2ケタないし、それに近い得点を挙げている。
昨年、チームはウインターカップの大会記録となる27本の3ポイントシュートを決めるなど、絈野夏海(東京医療保健大学1年)がエースとして君臨した。絈野は3ポイントシュートを武器に高い得点力を誇示し、準優勝となったウインターカップでも話題をさらったが、その絈野が卒業した今年は、超が付くほどのポイントゲッターは不在だ。とはいえ、3ポイントシュートを得意とする安藤美優(3年)や体の強さを生かしたドライブなどで得点する三宅香菜(2年)、「足がしっかりしてきた」と指揮官がその成長を語るセンターのディヤイ ネイ(3年)にコンスタントに得点を奪う杉浦結菜(2年)と、持ち味の異なった選手が顔をそろえる。また、林琴美(3年)に小松美羽(2年)も攻撃型ガードで、ほかにもたくさんの選手が得点にからむため、安江コーチの言うように、相手は対応するのが難しいチームといえるだろう。
もちろん、伝統のディフェンスは健在で、東海大会でも3試合の失点は平均で49点となっている。
さらに東海大会を経て「決勝では出る場面がなかったのですが、準決勝ではセカンドチームも非常に良かったです。練習でも3回に1回ぐらいは(スターターのチームに)セカンドチームが勝つので、そういうレベルになっているのだと思います。インターハイに向けてはもっともっと選手層を厚くしていく。これはうちのようなチームの課題だと思います」と、安江コーチは手応えと課題を口にした。
練習や試合を通してしっかりとチームの底上げを図ってきた岐阜女子。来るインターハイでは、持ち味のディフェンスと多様なオフェンスで頂点へと駆け上がりたい。