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バスケどころ、福岡市で開催される「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が8月4日に開幕。北部九州インターハイで大会を盛り上げる有力チームを紹介していく。
文・写真=田島早苗
2021年のウインターカップ以降、インターハイとウインターカップの優勝から遠のいている桜花学園高校(愛知県)。この2年を振り返ると、2022年のインターハイでは後に優勝する京都精華学園高校(京都府)に3回戦で敗退。しかも、0.2秒で相手に決勝点となるシュートを決められての負けだった。その年のウインターカップでも3回戦で東海大学附属福岡高校(福岡県)に接戦の末に敗れて、この年は夏冬ともに決勝の舞台に立つことができなかった。
そして翌年の2023年は田中こころ(ENEOSサンフラワーズ)を起点にインターハイでは決勝まで勝ち進んだものの、決勝では京都精華学園の前に65−88と大差をつけられてしまう。そしてリベンジと臨んだウインターカップでは準々決勝で岐阜女子高校(岐阜県)に逆転負けを喫し、悔し涙にくれた。
この2年間、先輩たちとともに悔しい思いを味わってきたのが今年の3年生たちだ。特にキャプテンの深津唯生は1年次からスターターを担い、阿部心愛、白石弥桜も昨年は主軸として戦っていただけに、リベンジの思いは強い。
深津はリバウンドをもぎ取ったり、力強くシュートをねじ込んだりと体を張ったプレーで引っ張るオールラウンダー。ディフェンスでの貢献も大きく、執拗なマークで相手を苦しめる。インサイドを担う白石は、184センチの高さを生かしたインサイドプレーだけでなく、ドライブにミドルシュートにと攻撃の幅は広く、長い手足生かしたディフェンスでも大型選手に対抗する。そしてフィジカルの強さに定評のある阿部は、ディフェンス網を切り裂く力強いドライブからのシュートやパスと攻撃のキッカケともなる選手。深津、白石同様に欠かすことのできない存在でチームを盛り立てている。
また、ガードでいえば運動能力の高い三國ソフィアエブス(3年)は高い身体能力を生かしたスティールなど、相手にとっては厄介な存在。ほかにもガードからセンターまで有望な1、2年生たちが脇を固めており、選手層は厚いといえる。
6月の東海大会では岐阜女子に敗れて準優勝となったものの、3月に出場した全関西大会よりオフェンスで停滞する時間も少なく、チームとしての進化も伺えた。
「新チームが始まって月日が経っているので、個人の特長、プレーなどを全員が理解しながらできているところがあります。(以前と比べて)ボールが回るようになってはいますが、ボールが回るだけでは点は入らないので、そこでどう攻めていくかをやっていかないといけないと思います」と、深津は言う。
6月の東海大会決勝での敗戦など、結果だけをみればここまでは決して順風満帆とはいえない。だが、いずれの敗戦も夏の歓喜へとつながる経験と捉えたいところ。優勝の味に飢えている3年生を筆頭に今年の桜花学園は『総力戦』でインターハイへと挑む。