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バスケどころ、福岡市で開催される「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が8月4日に開幕。北部九州インターハイで大会を盛り上げる有力チームを紹介していく。
文・写真=小永吉陽子
昨年はインターハイとウインターカップでベスト8の成績を残し、全国のトップ8校が参戦する「U18日清食品トップリーグ」に初出場。今年に入ってからは新人と夏の東北大会を連覇。全体的な高さと機動力があり、昨年から経験している選手が多く残ることから、勝負の年を迎えている聖和学園高校(宮城県)。
得点源はU17代表の阿部友愛(175センチ)とリバウンドの要となる内田理香(178センチ)の3年生ツインタワー。ともに、中学まではインサイド主体だったが、高校に入ってからアウトサイドまでシュートレンジを広げて急成長している。2人が仕掛けるピック&ロールは聖和学園の強みだ。
大黒柱を生かすアウトサイド陣も個性派が揃う。キャプテンで司令塔の竹本歩生はスピードを生かした突破と粘り強いディフェンスが武器。3年生の武田莉々果は周りと合わせてプレーができる選手として台頭。2年ガードの齋藤凌花はスピードある攻防でカギを握る選手。ベンチメンバーも走力ある選手が多く、「今年は『昨年の成績を超えよう』という意気込みでチームが一つになっている」と小野裕コーチは目標を語る。
ただ、「ベスト8の壁」を超えるためには足りないものがあることを、昨年の全国大会で痛感している。3年生の3本柱は壁を乗り越えるための課題をこのように語る。
「去年は上位チームと対戦すると一試合を通して走り切る体力が足りず、気持ちの面で弱気になっていました。今年は阿部と内田に頼るだけでなく、全員で攻撃したい」(竹本)
「全国に出れば自分たちは高さがありません。留学生に対しては外からの攻撃力がないと戦えないことを実感したので、アウトサイドシュートや3ポイントに力を入れています」(内田)
「全国ベスト4のチームには『こんなところで負けてたまるか』というオーラがあり、少しでも隙を見せるとやられてしまいました。全員が『やるぞ』という気持ちを持って、40分間やり続け、めげない気持ちで戦うことが大切」(阿部)
インターハイでは厳しいブロックに入ったこともあり、目の前の相手に「一戦必勝」。キャプテンの竹本は「ディフェンスをフルコートで仕掛け、3ポイントの精度を高め、全員が自覚を持って臨みます」と抱負を語る。