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【インターハイ女子注目選手】林咲良 橋本芽依 桃井優(京都精華学園)「3連覇へと突き進むガードトリオ」

京都精華を支える(左から)桃井、林、橋本 [写真]=田島早苗
フリーライター

バスケどころ、福岡市で開催される「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が8月4日に開幕。間もなくパリオリンピックが開幕されるが、北部九州インターハイに出場する未来のオリンピアン候補を紹介していく。

文・写真=田島早苗

■勝負強さが光る頼れるキャプテン

2年生までは控えだったが、最上級生になりキャプテンと先発を務めることになった林 [写真]=田島早苗


 今年のインターハイで3連覇が懸かる京都精華学園高校(京都府)。その中でチームをけん引するのが林咲良橋本芽依桃井優の3年生たちだ。

 司令塔の林と両ウイングを担う橋本と桃井は、1年生から試合経験を積み、得点のみならず、チームが重きを置いているディフェンスでの働きも期待されている。

 林は、6月のインターハイ京都府予選に近畿大会と、いずれも決勝で京都両洋高校と接戦を強いられたが、2試合ともに勝負を決めるシュートを終盤にねじ込んだキャプテン。「後半は(チームとして)集中が切れることがあるので、そういうときに自分が1本決めて落ち着かせるということは自分自身も大切にしています」というように、大事な場面での勝負強さが光る。

 昨年までは1学年上の堀内桜花(現シャンソン化粧品シャンソンVマジック)のバックアップとして出場することが多かったが、これまでも幾度となくピンチの場面を救っており、数字に表れない貢献も大きく、要所を締める動きは玄人好みともいえる。

 今年はチームを先頭に立って引っ張る立場。「近畿大会ではインターハイに向けた課題がいっぱい出たので、まずは練習からその課題を意識していかないといけないですし、流れが悪いときこそ全員で声を出していかないといけないと感じました。一戦一戦、目の前の試合に全員で頑張っていきたいと思います」と、夏に向けて気を引き締めていた。

■3ポイントに加え、泥臭いプレーが身上

足を使った攻防でのプレーが橋本の武器 [写真]=田島早苗


 3ポイントシュートを武器とする橋本は、機動力も兼ね備えるシューター。足を動かしたディフェンスなどでもチームを盛り立てる。近畿大会決勝では2本の3ポイントシュートを沈めたが、この大会については「1試合目からいつも通りのプレーができなくて、結果的には優勝できたかもしれないけれど、チームに全然貢献できませんでした。逆にマイナスでの影響を与えてしまったことが多かったので、満足のいかない大会でした」と、コメント。中でも「3ポイントシュートだけでなく、泥臭いルーズボールやリバウンド、ディフェンスで守り切ることなどが全体的にできていなかった」と、反省の言葉を口にした。

 どうしても橋本には相手も3ポイントシュートを警戒したディフェンスを強めてくる。そのため、今まで以上に「3ポイントシュートを狙うことを意識しながらも、(相手に対応して)ドライブやジャンプシュートに切り替えれるように。プレーの幅を広げられるようにしています」と、オフェンス力アップにも取り組んできた。橋本もまたインターハイへの思いは強く、「まずはディフェンスで。チームで協力して守って、京都精華らしい走るバスケットをしたいです」と、抱負を語った。

■「ディフェンス頑張ったらオフェンスは後からついてくるもの」

ディフェンスはもちろん、オフェンスでの存在感を示す桃井 [写真]=田島早苗


 中高一貫で強化を進める同校だが、西ノ京中学校(京都府)から京都精華学園高校に入学した桃井は、1年生でスターターの座を射止めた選手。「私は得点力がないので、ディフェンスをしっかりやってチームに貢献できたら」と本人が言うように、ディフェンスでの貢献が大きい。優勝した近畿大会では決勝戦の残り約8秒、2点リードした状態で最後のディフェンスを迎えたが、相手ガードがドリブルで突っ込んでくるところを見事な防御でボールを奪取した。もちろん、オフェンスでもチャンスと見れば果敢にドライブを仕掛け、アウトサイドシュートも放つなど存在感を発揮している。

 桃井が身上としているのは山本綱義コーチが言う「ディフェンスを頑張ったらオフェンスも上手くいく」ということ。「ディフェンス頑張ったらオフェンスは後からついてくるものかなって。ただ、パスを回してるだけだと(林)咲良たちに負担がかかってしまうので、そこは3年生として責任を持ってやらないといけないと思っています」という頼もしい言葉も。

 高校最後のインターハイ。桃井は「3年生11人みんなが最後。自分たちでチームを引っ張って、責任を持って、練習も一日一日を大切にしていきたいです。1、2年生たちもついてきてくれてるので、チーム全員で試合に臨みたいです」と、仲間とともに3連覇を目指す。

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