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バスケどころ、福岡市で開催される「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が8月4日に開幕。間もなくパリオリンピックが開幕されるが、北部九州インターハイに出場する未来のオリンピアン候補を紹介していく。
文・写真=小永吉陽子
昨年はインターハイとウインターカップでベスト8入り。今年は8強の壁を破ってベスト4入り、そしてその先への飛躍を目指す聖和学園高校(宮城県)。175センチの阿部友愛(3年)は、勝負の年を迎えた聖和学園のエースだ。
中学時代は双子の姉であり、チームのエースだった心愛(ここな)が得点するのを、リバウンダーとして陰で支える存在だった。その姉は全国屈指の強豪である桜花学園高校(愛知県)へ。一方自身は「聖和で成長して、地元のチームを強くしたい」との目標を胸に地元の聖和学園に進学し、姉とは別の道を歩むことを選択する。
聖和では1年次からスタメンに抜擢され、2年生では得点源へと飛躍すると、姉の心愛とともにU16代表入りを果たす。3年生になってからは、中国で開催したナイキオールアジアキャンプやU17ワールドカップのメンバーに抜擢され、国際舞台で着実に経験を積んでいる。今ではリバウンドやブロックショットなど献身的な役割のほかに、ジャンプシュートや1対1などアウトサイドからの攻撃や、時にはボール運びもこなし、オールラウンダーになる階段を登っているところだ。その中で、特に心掛けているのが「3ポイントを決めること」である。
「自分は(小野)裕先生のもとでアウトサイドの攻撃力がついてきたのですが、その中で特に『3ポイントを積極的に打て』と言われています。3ポイントが入れば、ディフェンスが出てきて、そこからドライブをしたり、プレーの幅が広がります。今は確率に波があるので、躊躇しないで打つことが課題です」
また、精神面でも成長を見せる。これまでは「心愛に追いつきたい思いで1対1を練習してきた」「全国大会で心愛と対戦するにはベスト4に進出すること」と、事あるごとに、一歩先を歩いていた姉の存在を語っていた。しかし3年になった今は、着実にステップアップしている自分に自信を持ち始めている。
聖和学園のエースは自分のやるべきことにフォーカスし、強い思いを持ってインターハイに挑む。