2021.06.10
5月26日~31日の期間、オーストリアで開催された「FIBA 3×3 バスケットボール オリンピック予選」にて東京オリンピックの出場権を獲得した3x3女子日本代表。最高の手土産を持って昨日の6月1日に帰国すると、2日、オンラインの取材に応じた。
「まずはオリンピックの出場権を取れたことにホッとしています。こういった状況の中でいろんな方の協力のもと、ドイツ遠征やオーストリアに入って本戦でゲームをできたことに感謝しています。いろんな方たちの力で出場権を獲得でき、うれしく思っています」と語ったのは長谷川誠アソシエイトヘッドコーチ。続いて選手たちも「ホッとした」と口をそろえ、また多くの人のサポートに感謝の言葉を述べていた。
チーム最年長で多彩な攻めから得点を奪う篠崎澪(富士通レッドウェーブ)は、「オリンピックの最終予選ということで、とてもプレッシャーがあったのですが、それをいい緊張感に変えて、集中力を切らさず、オリンピックのチケットを獲得できたので本当に良かったです」とコメント。5人制でもOQTを経験しているベテランは、「今回は(出場選手が)4人しかいないので、それに関しては以前(5人制)より緊張感やプレッシャーはありました。3人制では1日2試合や3試合をやらなければいけなく、勝っても負けても次があるのは、気持ち的に切り替える難しさなどを感じました」と語り、さらに、5年前のリオデジャネイロ・オリンピックでは最終選考で日本代表から外れたこともあり、「前回は5人制で選ばれなかったので、今回も選考はあると思うのですが、自分が頑張ってきたことをアピールし、良い形で終わりたいので、頑張っていきたいと思います」と意気込んだ。
「ホッとした気持ちもありつつ、個人としてもチームとしても課題が見つかった大会だったと実感しています。5人制、3人制の中で3x3女子日本代表だけが出場権がなかったというプレッシャーがあった中、勝ち切れたことはとても自信につながったと思っています」と語ったのは西岡里紗(三菱電機コアラーズ)。インサイドで体を張ったセンターは、五輪出場権獲得の喜びにも「どちらかというと悔しい場面が多く、仲間に助けられた大会」と言い、「(日本は)高さでは苦しいところがありますが、そこはチームの中で一番大きい私が、助けられるところでもあると思うので、もう少し自分自身が成長していかないといけないといけないと思っています。手応えではなく課題の方が大きいです」と大会を振り返った。
思い切りの良い外角シュートを得意とする山本麻衣(トヨタ自動車アンテロープス)は、「いろんな方のおかげでドイツ遠征が大会前にできたことが、今回の勝ちにすごく影響したと思っています。海外の選手と対戦するのが久しぶりで、自分たちのバスケットがなかなかできず不安要素もあったのですが、チーム全体で話をしながらドイツ遠征で成長することができ、OQTに臨めました」と大会直前に行ったドイツ遠征を勝利へのポイントに挙げる。加えて「オリンピックで戦うためには2Pの精度を上げていかないと」と課題もはっきりとした口調で語った。
大会MVPを獲得した馬瓜ステファニー(トヨタ自動車アンテロープス)は、開口一番、喜びの声をこう発した。
「プレーヤーの力だけではなく、家族やスタッフさんをはじめ、いろんな方たちが協力してくれての結果だと感じていて、感謝という思いが一番にあります。この大会を通して、いろんなことを吸収できたと思っていて、やっとスタートラインに立てたことを誇りに思い、ここから成長していきたいです」
大会中にはSNS等を通じて多くの励ましを受けたようで、「力を与える側だと思っていたけれど、たくさんのメッセージなど、私たちが力をもらいました。これはオリンピック云々ではなく、スポーツの力だと思います。オリンピックが開催されてもされなくても、ずっと続くことだと感じました」と語ってくれた。
厳しい戦いから自らの力で五輪への切符をつかんだ3x3女子日本代表。今は、大会に出場した選手たちは自主隔離中だが、大会まで約7週間、今大会で得た課題を克服しながら本番に向けて強化を図っていく。基本的には候補選手11名の中から五輪出場メンバーが決定する予定だ。
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