2018.06.01
ボストン・セルティックスとのイースタン・カンファレンス・ファイナル最終戦を制し、4年連続でNBAファイナル進出を決めたクリーブランド・キャバリアーズ。
特に絶対的な大黒柱であるレブロン・ジェームズは、シリーズ第7戦でも35得点15リバウンド9アシストと八面六臂の活躍を見せ、最後は自らの右手でセルティックスの息の根を止めた。
これにより、レブロンは2011年から8年連続のファイナル進出。07年も含め、通算9度目の頂上決戦を迎えることとなった。8年連続のNBAファイナル進出は、1950年代から60年代にかけてセルティックスのレジェンドたちが記録して以来、史上6人目という快挙である。
試合後の会見で「俺たちはチャピオンシップを懸けてプレーする機会を持つことができた。(ファイナルで)どうなるかわからないし、勝てるかどうかもまだわからない」としながらも、「俺は競争というものが大好きなのさ。少なくとも、あと4試合ほどであれば十分プレーできるだろう。この後に何が起こるか見てみようじゃないか」と語ったレブロンは、自身4度目のチャンピオンリングをつかみ取るべく、万全の準備をして今季最後の大仕事に臨むことだろう。
今季のキャブスは開幕から主力がそろわず、不安定な戦いぶりだった。2月にはロースターにメスを入れ、オールスターフォワードのケビン・ラブが長期離脱するなどベストメンバーがそろわず、苦戦が続いていた。
それでも、レブロンは全82試合に出場し、攻防両面でキャブスをけん引。プレーオフに入ってからも、1回戦でインディアナ・ペイサーズを最終戦の末に下し、イースト決勝でも最終戦を制し、頂上決戦の舞台まで勝ち上がってきたのである。
「これ(NBAファイナル)が俺たちのチームにとって今季最後のチャプターとなる。今季はこれまでのキャリアの中で、最もチャレンジしがいのあるシーズンの1つだった」と語ったレブロンの言葉に嘘はないはずだ。
だからこそ、今年のファイナル進出は、レブロン自身にとってもうれしかったに違いない。
『EliasSports』によると、レブロンはセルティックスとのシリーズを制したことにより、プレーオフにおけるシリーズ通算35勝目。これはティム・ダンカン(元サンアントニオ・スパーズ)と並ぶ歴代4位タイとなった。
ちなみに、歴代1位はデレック・フィッシャーが持つ40勝で、2位にはロバート・オーリーの39勝、3位にはカリーム・アブドゥル・ジャバー(いずれも元ロサンゼルス・レイカーズほか)の37勝。レブロンはこの部門でも歴代単独トップに到達する可能性を十二分に秘めている。
レブロン率いるキャブスがファイナルで戦う相手は、ヒューストン・ロケッツとゴールデンステート・ウォリアーズの勝者となる。ラブの復帰時期が未定ではあるものの、ファイナルの期間中には戦列復帰可能と見込まれており、決して悲観的になるほどではない。
NBA史上、第4シード以下でファイナル進出を決めたのは今年のキャブスが史上5チーム目。ウエストからどちらが勝ち上がってこようとも、シーズン成績で下回るキャブスにホームコート・アドバンテージはなく、下馬評でもウエストのチームが有利とされるだろう。
はたして、そういった逆境の中で、レブロン率いるキャブスがどのような戦いを挑んでいくのか。リーグ最強選手という異名が定着したレブロンならば、ファイナルを制する方法を模索し、6月1日(同5月31日)に幕を開けるシリーズ初戦でウエストの王者に先制パンチを食らわすことができるのではないかと期待してしまう。
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