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NBAは、NBPA(選手労働組合)とCBA(団体協約)を結ぶことにより、リーグと選手の関係性が円滑かつ有意義なものであることを大前提として運営されている。CBAは、NBAにとって最も重要な約束事であり、これが締結されなければ1998年や2011年のようなロックアウトが発生し、リーグ戦の開催が困難になる。
『The Athletic』によると、現行の労働協約は12月15日に更新を迎えるため、NBAとNBPAは目下交渉段階にあるという。NBAのアダム・シルバーコミッショナーと、NBPAのエグゼクティブディレクターであるタミカ・トレマグリオは、ポジティブな環境下で大規模な話し合いを行っている。
NBPAの新協約における最大の目標は、選手が現役引退後も永続的に資産形成ができる仕組みを作ることのようだ。リーグと選手会は近年、“パートナーシップ”という言葉を多用しており、今回の更新ではこのスローガンをより強固なものにするべく、選手にエクイティ(株式)を付与することで、経済的な持続力を生み出すことを目的としている。
トレマグリオは『The Athletic』に対し、選手の新たな資産形成について以下のとおりコメントした。
「世代を超えて資産形成をすることは、組織の新たなチャプターにおいて非常に重要だと考えます。歴史を振り返ると、我々はサラリーキャップ制度など、お金を稼ぐことに集中してきました。しかし、資産を得るには投資が必要です。また、NBAのキャリアは不確実のため、引退後の計画の重要性は理解しています」
「選手の試合への貢献と、それに付随する補償の術を考えると、より多くの公平な構造が必要になるでしょう。それは球団の売却なのか、はたまた契約終了後も株式を受け取るような取引なのかもしれません。これは歴史的に前例のないことですが、まさに今、議題に挙がっているのです」
NBPAは手段のひとつに、選手専用のファンドを設立するアイデアを提案しているという。これにより、選手は引退後に球団のオーナーシップグループの一員となり、もし球団が売却されることになれば株式の売却益で一定の資産を得ることが見込める。レブロン・ジェームズやステフィン・カリーのような選手たちには、持ち前のスター性を生かし、フランチャイズの価値を高める意義が生まれてくる。
論点は引退後の資産形成のみではない。新協定では、再び年齢制限が改訂される見込みだ。
NBAは2005年にドラフトの年齢制限を19歳に設定。しかし、次のCBAでは年齢制限を18歳へと引き下げ、大学やプロでの経験をスキップした高卒ルーキーの門戸を再び開く意向だという。
果たして、新協約の締結ではどのような発表がなされるのか。その内容に注目が集まる。
文=Meiji
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