2023.03.18
NBAのトレードデッドラインは、毎年数多くの選手たちが他チームへ移籍する恒例のイベントとなっている。2月10日(現地時間9日、日付は以下同)に迎えた今年のデッドラインでは、いずれも過去最高となる24チームが動き、計49選手が移籍となった。
その引き金になったとも言えるのが、ブルックリン・ネッツの動きだろう。今月上旬にトレードを要求したカイリー・アービングがダラス・マーベリックス、その後KDことケビン・デュラントがフェニックス・サンズへトレードで移籍し、2大スーパースターが数日間で退団することに。
もっとも、19日に行われたオールスターのメディア対応で、デュラントは選手がトレードを要求することは「リーグにとって悪いことだとは思わない」と話していた。
「リーグに注目が集まるし、もっともっと多くの人たちが興奮する。カイリーがトレードされ、俺がトレードされたことで、リーグはさらに注目を浴びた。実際、そうしたことがお金をかき集めるし、注目されることになる。だから正直なところ、俺としてはリーグにとって最高なことだと思うね」
また、カイリーも「悪い状況だ。どうして誰もトレードを求める能力を持ってはいけないんだ? それが僕の疑問だ。誰もが仲良くなれるわけじゃない。だからどこかへ行くチャンスがあるなら合法的にそうすればいい。僕はそれが問題だとは思わない」と口にしていた。
NBAという世界では、トレードや移籍が付き物であり、ベンチ入り選手やローテーションしている選手に限らず、スターターやエース級の選手でさえトレードを経験する。
19日の会見で、NBAコミッショナーのアダム・シルバーは今回のデッドラインを機に、推定10パーセントもの選手たちが移籍したと話していただけに、それほど多くの選手たちが影響を受けたことになる。
ほとんどの選手たちにとっても、トレードはビジネスと認識されており、デュラントはトレードによるポジティブな面を語っていた。
「これまでにチームは選手たちをトレードし、利益を手にしてきた。今は選手がどこへ行きたいか、フリーエージェンシーで離れることも、トレードを要求することだってできる。今ではそれもゲームの一部なんだ。だから俺はそれが悪いとは思っていない。そうすることで、ゲームをもっと盛り上げることができるから」
今回のトレードデッドラインで、デュラントやカイリーだけでなく、エリック・ゴードン(現ロサンゼルス・クリッパーズ)やディアンジェロ・ラッセル(現ロサンゼルス・レイカーズ)などスター選手も移籍しており、大きな話題となったことは間違いない。
オールスターブレイク明けの24日から幕を開けるレギュラーシーズン後半戦。プレーオフやプレーイン・トーナメント進出をかけた激しい戦いが待ち受けると同時に、移籍した選手たちがどのようにして新チームへなじんでいくかも必見だ。
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