2023.02.16

「彼をずっと見てきた」「別格だ」…サンズのブッカーとポールがデュラント加入を大歓迎

サンズでチームメートとなったデュラント(左)とブッカー(右)[写真]=Getty Images
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直近14戦で11勝と好調のサンズ
球団史上初の王座獲得へ向けて超強力な武器を加える

 2月15日(現地時間14日、日付は以下同)。フェニックス・サンズはホームのフットプリント・センターでサクラメント・キングスを120-109で下し、今シーズンの戦績をウェスタン・カンファレンス4位の32勝27敗とした。

 この試合ではデビン・ブッカーが32得点5リバウンド2スティール、ディアンドレ・エイトンが29得点11リバウンド4スティール2ブロック、ジョシュ・オコーギーが19得点6リバウンド、クリス・ポールが17得点5リバウンド19アシスト2スティールをマーク。

 直近14戦で11勝3敗と好調のサンズは、ここまでパシフィック・ディビジョンに所属するチーム相手に9戦無敗。キングス、ゴールデンステイト・ウォリアーズ、ロサンゼルス・クリッパーズ、ロサンゼルス・レイカーズ相手に負けておらず、ディビジョン戦績でリーグ唯一となる完勝を飾っている。

 そしてこの試合の第3クォーター途中のタイムアウトで、先日のトレードでブルックリン・ネッツから加入したケビン・デュラントがアリーナで紹介され、スタンディング・オベーションの大歓迎を受けた。

 デュラントは1月上旬に右ヒザの内側側副靱帯を負傷したことで戦線離脱しており、20日のオールスターゲームも欠場と発表されているのだが、オールスターブレイク明けのどこかでコートへ戻り、サンズデビューを飾ることが期待されている。

 2021年夏の東京オリンピックで、アメリカ代表の一員として共闘し、金メダルを獲得したブッカーは「彼のことはずっと見てきた。彼は(スタンディング・オベーションが)ふさわしいし、このゲームにおけるレジェンドなんだ。彼がここにいてくれてうれしいよ」と期待を寄せていた。

 サンズ在籍8年目のブッカーは、7シーズン連続で平均20.0得点以上を残すリーグ屈指のスコアラー。オールスターに3度選ばれ、昨シーズンはオールNBAファーストチームにも名を連ねた実力者。

 だがデュラントのような歴代屈指のスコアラーと同じチームでプレーするのは初。2度の優勝とファイナルMVP、シーズンMVPにも1度選ばれてきた男は。4度の得点王、オールスターに13度、オールNBAチームに10度選ばれた実績があり、現役トップ(歴代4位)のキャリア平均27.3得点を誇る。

 今シーズンもここまで39試合の出場で平均29.7得点6.7リバウンド5.3アシスト1.5ブロックに加え、フィールドゴール成功率55.9パーセント(キャリアハイ)、3ポイントシュート成功率37.6パーセント(平均1.8本成功)、フリースロー成功率ではリーグトップの93.4パーセントと、申し分ない数字を残している。

アメリカ代表チームで共演してきたデュラント(左)とポール(右)[写真]=Getty Images

 これまでのキャリアでデイビッド・ウェスト(元ニューオーリンズ・ホーネッツほか)、ブレイク・グリフィン(現ボストン・セルティックス)、ジェームズ・ハーデン(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)といった選手たちとプレーしてきたポールも、デュラントとプレーすることは「別格だ」と『ESPN』へ話していた。

 ポールはデュラントとアメリカ代表でチームメートとしてプレーし、金メダルを獲得したことがあるほか、ヒューストン・ロケッツ時代にはプレーオフでデュラントが所属していたゴールデンステイト・ウォリアーズと激しいバトルを演じており、レギュラーシーズンでも何度も対戦してきた。

「僕らはもう何年も話し合ってきたし、ワークアウトも一緒にしてきた。すべての物事は理由があって起こるものなんだ。KD(デュラントの愛称)は家族のようなものさ。今、彼と一緒にこのキャパでプレーする機会を手にした。すごく楽しみだし、この機会に感謝しているよ」とポール。

 サンズは2020-21シーズンにウェストを勝ち抜いてNBAファイナルへ進出。昨シーズンはプレーオフのカンファレンス・セミファイナル第7戦でダラス・マーベリックスに敗れたものの、レギュラーシーズンではフランチャイズ史上ベストの64勝18敗を残してきた。

 球団史上初のチャンピオンシップ獲得を心底欲するサンズが、デュラントという超強力な武器を手に入れたことは間違いない。リーグ史上最高級のスコアラーが、コート内外でサンズをどこまで昇華させることになるのか、今後の戦いぶりに期待したい。

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