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5月31日(現地時間30日、日付は以下同)。ボブ・マイヤーズが、ゴールデンステイト・ウォリアーズのバスケットボール運営部代表兼ゼネラルマネージャー(GM)から契約終了に伴い、辞任することが明らかとなった。
2012年4月にウォリアーズ入りしたマイヤーズは、同年のドラフト1巡目7位でハリソン・バーンズ(現サクラメント・キングス)、2巡目全体35位でドレイモンド・グリーン、2015年には1巡目30位でケボン・ルーニー、2019年には1巡目28位でジョーダン・プール、2021年には1巡目7位でジョナサン・クミンガ、14位でモーゼス・ムーディーを指名。
さらに2013年にはトレードでアンドレ・イグダーラをロスターへ加え、2014年5月にマーク・ジャクソンHC(ヘッドコーチ)を解任し、新たにスティーブ・カーHCを迎えたことで、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、グリーンという強固なコアにマリース・スペイツ、ショーン・リビングストン、リアンドロ・バルボサといったベテランを獲得して2014-15シーズンに40年ぶりの優勝を達成。
翌2015-16シーズンには73勝9敗でNBA史上最多勝記録を塗り替えた。2016年のNBAファイナルでクリーブランド・キャバリアーズ相手に3勝1敗から3連敗で2連覇を逃すと、同年夏にフリーエージェント(FA)のケビン・デュラント(現フェニックス・サンズ)を獲得して驚異的なカルテットの形成に成功すると、2017、2018年に球団史上初の2連覇を成し遂げた。
ウォリアーズは2015年から2019年まで5年連続でNBAファイナル進出を飾ったほか、3年ぶりのプレーオフとなった2022年にもリーグを制した。マイヤーズの下、カーHCやカリー、トンプソン、グリーンといったビッグ3を中心とした布陣を形成したチームは8年間で4度も王座を獲得。
2連覇を目指して臨んだ「NBAプレーオフ2023」では、カンファレンス・セミファイナルでロサンゼルス・レイカーズに2勝4敗で敗れたことで今シーズンを終えたのだが、マイヤーズ退団はこのチームへ大きな影響を及ぼすことになるかもしれない。
2014-15、2016-17シーズンに最優秀エグゼクティブ賞に選ばれたマイヤーズは、7月1日に契約満了を迎えることから、ウォリアーズ側はNBAチームのエグゼクティブとしてトップクラスの高額契約をオファーしていたものの、本人はそれを拒否していた。
『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者とのインタビューで、マイヤーズは「チームがチャンピオンシップを勝ち取っているのに、離れてしまうのか? 私はそうする」と口にし、こうも話していた。
「要するに、この役職というのは完全に関わって、努力して、1000パーセントを必要とする。それができないなら、やるべきじゃない。それがなぜ(離れるのか)という私の答えだ。私は自分自身にそうすることができない」
お金や契約期間ではなく、10年以上も走り続けてきたことから、マイヤーズは家族と過ごす時間を増やすなど、数多くのことを考慮したうえでウォリアーズから離れることを決断したという。
マイヤーズの後任は現時点で決定していないものの、オーナーのジョー・レイコブによると、これからはバスケットボール運営部エグゼクティブバイスプレジデントの息子カーク、バスケットボール運営部バイスプレジデントのマイク・ダンリービーJr.へ多くの役割を求めることになるという。
ウォリアーズがこれから先、どうなっていくかはさっそく両名の手腕が問われるところだろう。マイヤーズが退団することは残念ではあるものの、この男がウォリアーズという球団、そしてNBAで一時代を築いたことは、今後も語り継がれていくに違いない。
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