2024.01.03

NBA年齢調査…平均年齢が最高・最低の上位3球団をリストアップ

平均年齢を基準にそれぞれの上位3チームを紹介[写真]=Getty Images

 熾烈なNBAで競り勝つには“経験”が不可欠と言われてきた。その経験とはある種、年齢に置き換えることもでき、近年はゴールデンステイト・ウォリアーズや、マイアミ・ヒートなど、練度の高い球団が好成績を収めている。

 しかし、2023-24シーズンは若手で構成されるオクラホマシティ・サンダーが、ウェスタンカンファレンスで2位を堅守。また、近年ではヤングコアの成長著しいメンフィス・グリズリーズも、数年後の可能性を感じさせる成長曲線を描いている。

『Fadeaway World』は、各球団の今シーズンの平均年齢を算出。長年実力派たちとしのぎを削ってきたベテランが主役のロスターと、飛ぶ鳥を落とす勢いの若手が牽引するチームの現在地を把握しながら、2023-24シーズンの展望を把握していきたい。

■平均年齢が高い球団 トップ3

[写真]=Getty Images

1位:ロサンゼルス・クリッパーズ
平均年齢:29.1歳

 意外にもリーグ最年長球団は、クリッパーズだった。序盤の不調が嘘のように、着々とコンディションを上げてきた同球団は、勝率62.5パーセントをマークし、ウェスタンカンファレンスで4位を確保している。

 チーム最年長は、居場所に苦しむ38歳のPJ・タッカー。そして、次点にはラッセル・ウェストブルックが35歳、ジェームズ・ハーデンが34歳で続いている。また、2度の頂点に輝いたカワイ・レナードも、サンアントニオ・スパーズでの初優勝から早くも10年が経過しようとしており、年齢は32歳に到達。ポール・ジョージを含むビッグ4は年内に全員が33歳以上になる予定で、キャリアのピークにあることから、今季は是が非でも目に見えた結果を残したいところだろう。

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2位:ミルウォーキー・バックス
平均年齢:28.8歳

 依然として優勝候補に名乗りを上げ続けるバックスは、イースタンカンファレンスで首位と2ゲーム差に迫っているが、ロスターのイメージ以上にベテラン揃いだ。

 ロペス兄弟が共に35歳で平均年齢を高めているが、バックス歴が1年未満のデイミアン・リラードジェイ・クラウダーが33歳、ここ数年チームの2番手を担ってきたクリス・ミドルトンが32歳と、中心選手の中にも30代前半の選手が多い。

 一方で、フランチャイズの要であるヤニス・アデトクンボはまだ29歳のため、怪我がなければ5年程度は全盛期が続く見込み。しかし、ポートランド・トレイルブレイザーズから7度のオールスターを迎えた今、直近でもう1つのリングを獲得したいはずだ。

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3位:フィラデルフィア・セブンティシクサーズ
平均年齢:28.6歳

 ウォリアーズを0.1歳差で上回ったのが、シクサーズだった。最高齢はニコラ・バトゥームパトリック・ベバリーの35歳で、1歳年下に仕事人のマーカス・モリスが続く。

 しかし、球団の未来は上の2球団よりも明るいだろう。不動のエースであるジョエル・エンビードは、29歳にして完成の域に到達し、今シーズンはリーグトップとなる1試合平均34.8得点でMVPレースもリードしている。また、弱冠23歳のタイリース・マキシーも年々進化を続けており、リーグ13位の平均25.9得点、リーグ16位の平均6.4アシストと成績は上々だ。

 なお、20代の主力選手であるケリー・ウーブレJr.とディアンソニー・メルトンの契約は、今シーズン終了時まで。彼らの契約延長や入れ替えも、来シーズン以降の注目すべきポイントになるだろう。

■平均年齢が低い球団 トップ3

[写真]=Getty Images

1位:ポートランド・トレイルブレイザーズ
平均年齢:23.9歳

 リーグで最もロスターがフレッシュな球団は、ナイキのお膝元を本拠地とするブレイザーズだった。

 成績こそウェスタンカンファレンス14位と振るわないが、長年主力を務めてきたリラードとユスフ・ヌルキッチが抜けた1年目であることを考慮すれば、目をつぶれる。何より、24歳のアンファニー・サイモンズに次のフランチャイズの宿命を託し、センターを25歳のディアンドレ・エイトンに置き換えたことで、再建の基盤を整えることに成功した。

 また、シェイドン・シャープも高校時代に全米1位の評価を得たポテンシャルを開花させはじめ、今季のドラフト2位指名のスクート・ヘンダーソンも徐々にNBAの荒波に慣れつつある。2024年のドラフトでも高順位選手を指名できれば、数年後には優勝争いに食い込んでくるはずだ。
 

[写真]=Getty Images

2位:サンアントニオ・スパーズ
平均年齢:24.0歳

 驚くべきことに、リーグ最年長ヘッドコーチのグレッグ・ポポビッチが率いるロスターは、リーグで2番目の若さを誇る。しかし、経験・実力不足は明白で、球団は2018-19シーズンを最後にプレーオフ進出を逃しており、今シーズンもウェスタンカンファレンスの最下位に沈んでいる。

 未来への朗報は、フランス生まれの怪物ビクター・ウェンバンヤマが在籍していることと、登録選手の多くが25歳であること。ルーキーから大切に育ててきたケルドン・ジョンソンデビン・バッセルは信頼が置けるプレーヤーへとなりつつあり、2年目のジェレミー・ソーハンもポポビッチからの期待は厚い。

 短期的な改善には疑問符が残るが、老将の知恵と経験は必ずロスターをステップアップさせるだろう。

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3位:オクラホマシティ・サンダー
平均年齢:24.1歳

 経験に欠ける若いチームが苦しむなか、サンダーは唯一、リーグの常識を覆す希望の星となっている。

 ウェスタンカンファレンスで2位につける原動力は、エースのシェイ・ギルジアス・アレクサンダーだ。1試合平均31.4得点、5.7リバウンド、6.4アシストは紛れもなくMVP級の活躍。また、1年遅れてやってきたビッグマン、チェット・ホルムグレンも新人王レースでウェンバンヤマをリードしており、17.6得点、7.6リバウンドの成績に加えて、2.7ブロック、スリーポイント成功率40.7パーセントという驚異のスタッツを記録している。

 チームオフェンスのセカンドオプションに名乗りを上げるジェイレン・ウィリアムズ、類稀なパスセンスを誇る大型ガードのジョシュ・ギディー、守備職人のルー・ドートも全員25歳以下。今シーズン、サンダーがプレーオフでどこまで勝ち上がれるのか、多くのNBAファンが注目しているに違いない。

文=Meiji

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