2018.02.18
勝率が6割を超えながらも東地区4位にとどまっているサンロッカーズ渋谷と、西地区首位をひた走る琉球ゴールデンキングスが、開幕節以来の激突。2月16日に青山学院記念館で行われたB1リーグ第20節第1戦は、70-57で琉球に軍配が上がった。
立ちあがりはヒルトン・アームストロングのタップシュートを皮切りに琉球が連続で6点を記録。外角シュートの精度を欠いたSR渋谷は、広瀬健太がスティールから速攻レイアップを決めてムードを変えたかに見えたが、第1クォーターだけで4アシストを記録した岸本隆一のパスから須田侑太郎の速攻やハッサン・マーティンのダンクが生まれ、最初の10分間は21-14と琉球が主導権を握る。
続く第2クォーターはやや重い展開。開始約1分でアームストロングが3つ目のファウルを犯し、琉球はその後5分以上を残してチームファウルが4つに達するが、ディフェンスの手を緩めない。SR渋谷もディフェンスで対抗しつつ、長谷川智也の外角シュートで追いあげる。やや3ポイント合戦の様相を呈したこのクォーターは、35-29とSR渋谷が点差をわずかに縮めた。
しかし、第3クォーターに入ると琉球が田代直希と石崎巧の3ポイントで突き放しにかかる。中盤は得点が伸び悩むものの、ディフェンスで激しくプレッシャーをかけ続け、SR渋谷はミスが続く。終盤には積極的にアタックした古川孝敏の連続得点もあり、51-40と琉球がリードを広げた。
第4クォーターはSR渋谷が約1分半で点差を4点詰めたところで、琉球がすかさずタイムアウトを要求。直後に須田が3ポイントを決め、マーティンのダンクも飛び出してしっかり押し戻すと、その後は琉球が10点前後の差をキープする。最後はマーティンがこの試合4本目のダンクで試合を締めくくり、70-57で大事な1戦目をものにした。現在1試合平均失点でリーグ最少を誇る琉球は、この試合もその強みを発揮した。
佐々宜央ヘッドコーチは「チームディフェンスの中で相手の個人のオフェンスをしっかりつぶしていったことが勝利につながった」と1対1のディフェンスを評価。翌日の2戦目に向けては「試合前に(選手たちに)『この相手に2勝する』という話をした。今日勝たないと明日の課題に取り組めない。まず今日課題の半分を乗り越えて、明日が勝負」と気を引き締めた。
リベンジに燃えるSR渋谷に対し、琉球がこの日以上にハードなディフェンスを見せるかどうか。激戦になることは必至だ。
文=吉川哲彦
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