2018.12.16

FIBAタスクフォース2024のヴァイス氏が「日本のバスケ界はグッドガバナンスのもと、確実に進展している」と明言

FIBAタスクフォース2024のメンバー、左からインゴ・ヴァイス氏、川淵三郎氏、スコット・ダーウィン氏
バスケットボールキング編集部

 12月16日、日本バスケットボール協会(JBA)においてFIBA(国際バスケットボール連盟)タスクフォース2024によるJBAモニタリングに関する記者会見が行われ、コーチェアマンの川淵三郎氏、同じくインゴ・ヴァイス氏、そしてメンバーの1人、スコット・ダーウィン氏が登壇した。JBAは2014年にFIBAから資格停止の処分が解除されたが、その後も、JBAと日本のバスケットボール界の動向についてチェックを受けている。

 席上、ヴァイス氏は「日本のバスケ界はグッドガバナンスのもと、確実な進展が見られる。JBAならびにBリーグが行っていることはFIBAとして満足している」と語った。「具体的にはコーチライセンスの資格保有者がこの3年間で約2万人、審判の資格者が1万人も増えているが、これは加盟している他国の協会でも類を見ない成果だ。他のFIBAのメンバーにも日本を成功例として紹介している」と、JBAが進める改革に一定の評価を与えた。

東京オリンピックの開催国枠について、来年の3月に審議されることを明かしたヴァイス氏


 さらに2020年の東京オリンピックの開催国枠に関しては、「来年の3月29日、30日にコートジボワールで開催されるFIBAセントラルボードで議題にあがる」と言及。さらに「個人的な意見として、女子代表に関しては問題ないだろう。スペインで開催されたワールドカップではベスト4に進出しても不思議ではなかった。その一方で男子代表もワールドカップ予選でオーストラリアに勝利するなど現在6連勝中と、強化が順調に進んでいると認識している。ただ出場枠が与えられるかどうかは明言を避けたい」と語ったが、その口調は決してネガティブなものではなかった。東京オリンピックでは男女の5人制に各12、3人制に各8の出場枠が国と地域に振り分けられるが、開催国枠を与えるかどうかは各4カテゴリー別々に審査が行われるという。

「日本のバスケ界は順調な形で推移しているが、心配な部分もある」と口にしたのが川淵氏。「今後も日本のバスケットボール界をモニタリングしてもらいたい。2020年までと言わず、日本がワールドカップ開催国の1つになっている2023年までお願いしたい。そして、次の世代に継続できる確固たるものにしなければいけない」と語った。

川淵氏は引き続きタスクフォースのモニタリングを要請したいと語った


 今回の会見では、一般社団法人日本バスケットボール推進協議会からFIBAへ書簡が送られたことが報告された。ダーウィン氏は「いろいろなクレームが様々に書かれていたが、ざっくりとしていてデータに基づいたものではないので返事のしようがなかった。そこで、今回の来日に合わせて、彼らの話を聞こうとしたのだが、スケジュールが合わないということで実現しなかった」と明かした。

 またヴァイス氏は「彼らには公式に会話をするためにテーブルに戻ってほしい。それができないのであれば、明日と言わず、今日にでも退いてほしい。彼らの主張は我々が見ているものと全く正反対。JBAは発展している。誹謗中傷は止めていただきたい」と語気を強めた。 

文=入江美紀雄