2017.10.20

埼玉栄が猛練習を経て全国切符を獲得、強固な守備でベスト4以上を目指す

2年連続の優勝を果たした埼玉栄。長期離脱中の石川愛(中列右端)の思いも背負って戦った [写真]=青木美帆
大学時代より取材活動を開始し、『中学・高校バスケットボール』編集部を経て独立。メインフィールドである育成世代から国内バスケット全体を見つめる"永遠のバスケ素人"。

 10月14日、平成29年度 第70回全国高等学校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ2017)代表校を決める「2017ウインターカップ 全国高等学校バスケットボール選手権大会 埼玉予選会」の決勝が行われた。女子は埼玉栄高校が山村学園高校を77-62で破り、昨年に続くウインターカップ出場を決めた。

 平成29年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)終了後の2日ほどを除き、オフを一日も挟まずに駆け抜けてきた。その練習量は埼玉栄の選手たちにとって大きな自信となっている。

 指導にあたった目(さっか)由紀宏アシスタントコーチが特に力を注いできたのが、3ポイントとディフェンスの精度を上げること。今大会はそれがしっかりと形となった。決勝の山村学園戦は序盤からオールコートプレスを展開して得点をシャットアウトし、大和千夏、神山夢来、加賀谷すみれらが効果的に3ポイントシュートを沈め、こぼれ球を狩野美里らが拾ってセカンドチャンスにつなげた。

準決勝で負傷したが、決勝でも安定した活躍を見せた神山 [写真]=青木美帆

沖咲月、狩野とともに埼玉栄の1年生スタメントリオを務める浜田陽菜 [写真]=青木美帆

 前半終了時点で25-41と大差を付けられた山村学園は、第3ピリオドにゾーンディフェンスを展開。埼玉栄のアウトサイド以外の得点を抑えつつ、木村モニカ、佐藤彩乃、加藤未歩らの得点で望みをつなげたが、しかし残り5分の正念場で、強い気持ちでチームを鼓舞し続けた木村が5ファウルで退場し、勝負ありとなった。

リーダーシップが光った木村 [写真]=青木美帆

シュートを打つ山村学園の古谷陽香 [写真]=青木美帆

 埼玉栄は、インターハイの2回戦で福岡大学附属若葉高校(福岡県)に1点差で敗れた。「あの時の気持ちを忘れず、イージーシュートを決めきることを意識してやってきました」と話す大和は、毎日250本イン、もしくは500本のシューティングに励んできた。

 目ACは「第2ピリオドのディフェンスが試合をとおしてできれば全国ベスト4以上に入れる。桜花学園(高校/愛知県)や岐阜女子(高校/岐阜県)に勝てるようなチームを作っていきたい」と高い位置を見据えている。

取材・文=青木美帆

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