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12月23日から29日の期間、都内で開催される「SoftBank ウインターカップ2020 令和2年度 第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会」。今年度はインターハイ、国体も中止となったため、ウインターカップが最初で最後の全国大会となる。バスケットボールキングでは冬の日本一を決定する大会での注目チームをピックアップし、紹介する。
県内のライバル帝京長岡高校を84―53の大差で下し、3年連続でウインターカップ出場を決めた開志国際。10本の3Pシュートを含め、内外角どこからでも攻められる高い得点力を見せつけた。新人戦の頃は留学生のオコエ・ピーター・ジュニアが負傷のためチーム力が万全ではなかったが、インサイドの柱が復帰した今、急激な成長を見せている。
チームの軸となるのはエースのジョーンズ大翔だ。1年生の頃から主力として試合経験を積み、確率の高いジャンプシュートや1対1を武器に爆発力がある。今年はポイントガードを務めることでプレーの幅を広げていた。
しかし、ジョーンズはボールを長く持って攻める傾向があり、展開が遅くなる課題があった。そのため、スピードある展開で流れを変える役割だったポイントガードの石原史隆をスタメンに抜擢。ジョーンズと石原の2人が臨機応変にボールをシェアできるようになったことで機動力が出てきたのだ。これまでガードでスタメン起用されていた2年生の内田貴斗も含め、石原、ジョーンズ、内田の3ガード体制はチームに勢いをもたらしている。
メンバー構成を変えるきっかけとなったのは、10月上旬に地元の胎内市バスケットボール連盟が主催した交流会。福岡第一(福岡)や東山(京都)などの強豪校と対戦することで課題が浮き彫りになった。今年はインターハイや県予選、ブロック大会等の公式戦が少ないことから、強豪チームとの試合が大きな気づきを与えてくれたのだ。
また開志国際にとってうれしいのは約1年半もの長きに渡って足首の負傷を抱えていたインサイドのオコエ・ピーター・ジュニアが復帰したことだ。抜群の身体能力を生かしたプレーやブロックショットが得意。何より長く試合に出られなかったため、試合に臨む意欲にあふれているのが心強い。
「ウインターカップ予選の決勝を境にチームはどんどん良くなっていて、どこからでも点が取れる面白いチームになっています。チャレンジャーとして頂点を目指します」と富樫英樹コーチも手応えをつかんでいる。
開志国際は今年もダブルキャプテン体制。キャプテンの石原は「冬に強いところを見せたい」と意気込み、もう一人のキャプテン小畠一真も「僕と石原の2人が引っ張っていきます」と意欲を見せる。3ガードの機動力と強力なインサイドの調和を武器に、虎視眈々と日本一を狙う開志国際だ。