2022.04.01

2年ぶりに『Future Bound Classic』が開催…アディダスの育成プロジェクトで未来を担う高校生たちが集結

大会のMVPには飛龍高校の山本愛哉が選ばれた[写真]=SpaceBall Mag
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 アディダスが世界と勝負できる日本人バスケットボール選手を育成するプロジェクト「ADIDAS NATIONS TOKYO」の一環として『Future Bound Classic 2022』が開催された。

 新型コロナウイルス感染症の影響により、昨年は大会自体は開催せずにBリーガーたちのオンラインクリニックを全国の有望な高校生たちに向けて開催。テーブス海宇都宮ブレックス)、小島元基アルバルク東京)、ザック・バランスキー(A東京)などが普段から行っている練習メニューを紹介してくれた。

 今年は無観客、参加者すべて抗原検査を決行してからと万全の状態で2年ぶりの大会を開催した。自分たちの街を代表してプライドを懸けてプレーする高校最後の大会である『Future Bound Classic(以下、FBC)』に今回参加したチームは6チーム。

 実践学園高校のファンタジスタ新井翔太のアイソレーションを中心に東京都ベスト4の学校で結成された「Team Tokyo」。関西の有望選手で中外バランス良く揃えた「Team Osaka」。桐光学園高校の谷口律やU18の世代代表にも招集されたケショーン・マクニールの爆発力抜群の「Team Kanagawa」の3つがグループAで総当たりとなった。

 一方のグループBは、前回2020年の覇者「Team Shizuoka」に2018年の王者「Team Chiba」。そして初参戦の福岡第一高校を中心にした「Team Fukuoka」となった。

 各チーム2試合ずつを消化して2勝ずつし決勝に駒を進めたのは「Team Kanagawa」と「Team Fukuoka」。Nations Tokyoプロジェクトでスペインへ高校1年生時にTeam APAC(アジア選抜)として挑戦した経験のある佐藤涼成(福岡第一)を中心に相手のミスを誘って素早い速攻に繋げた「Team Fukuoka」が試合を優位に進めて、見事に2022年のチャンピオンとなった。

2022年の王者となった「Team Fukuoka」[写真]=SpaceBall Mag

 ゲストとして来場した横浜ビー・コルセアーズキング開は、予選から大会を通して1番インパクトを残し、ゲームを支配していた「Team Fukuoka」の山本愛哉(飛龍)をMVPに選考した。

山本は大会を通して大きなインパクトを残した[写真]=SpaceBall Mag

 決勝に進めなかった4チームから選手を選考してオールスターゲームを開催。指揮を取るのは早朝シューティング部のJunJun氏が抜擢されると、対戦相手は「Tokyo Samurai U18」を招集した。アイソレーション中心に戦うFBCオールスターに対して、「Tokyo Samurai」はピックアンドロールを中心にチームとして攻めるスタイルでお互いが意地のぶつかり合いとなる。しかし、最後はタフショットを決め続けたFBCオールスターに軍杯が上がった。

決勝に進めなかった選手たちもFBCオールスターとして貴重な経験を積んだ[写真]=SpaceBall Mag

 毎年恒例のダンクコンテストも開催された。審査員の一人にはFBC初代ダンクコンテストチャンピオンであるキング開も参加。彼が優勝したときに魅せた同じ360度のダンクやさらにクリエイティブなダンクを決めたケショーン・マクニールが優勝し、圧倒的なインパクトを残した。

クリエイティブなダンクを披露して優勝を飾ったケショーン・マクニール[写真]=SpaceBall Mag

 今大会でもダイヤの原石たちが多く顔を揃えた。それぞれが進学するステージで原石から本物のダイヤに磨かれ、より一層輝きを増していくだろう。