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7月26日、札幌山の手高校(北海道)が地元開催の「令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」に登場。北海きたえーるで行われた昌平高校(埼玉県)との女子2回戦を88-71で制した。
前半で23点のリードを奪ったものの、第3クォーターに31失点。第4クォーターこそ10失点に抑えたが、わずか8得点しか奪えず、試合内容は「酷かった」(上島正光コーチ)。指揮官は「最初の試合はこんなもん。最初の試合は毎年ダメ。慣れていないというかね」と嘆いた。
町田瑠唯(富士通レッドウェーブ)を筆頭に、東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)や森岡ほのか(日立ハイテククーガーズ)など多くの名選手を輩出した札幌山の手に、「Wリーグに入って、日本代表選手になりたいです」と目標を語ったルーキーがいる。千葉県の翔凜中学校からやってきた髙橋優希だ。
「山の手の速いバスケットは見ていておもしろかったです。自分たちで楽しんでプレーしているのがわかって、ウインターカップ予選などを見て、ここに入りたいと思いました」
同中学校のアシスタントコーチが北海道出身で、上島コーチと知り合いだった縁もあって練習体験会に参加。志茂田中学校(東京都)出身の奥千夏などとともに道外から札幌山の手への進学を決めた。
髙橋は巻朋花、栗林瞳、谷口憂花、大山瑚南菜の3年生4人とともに昌平戦に先発出場。全国大会の舞台は、中学時代に日本バスケットボール協会(JBA)推薦枠として出場した「Jr.ウインターカップ2021-22」以来自身2度目だったため「すごく緊張しました」。「ただ、先輩方が『笑顔で楽しんでやろう』と声を掛けてくれたので、楽しんでプレーできました」と話した。
谷口とポイントガード、シューティングガードのポジションを入れ替えながら流動的にプレー。34分39秒の出場で8得点3リバウンド5アシスト1スティールを記録した。
「(彼女は)いいシュート力を持っています。それで起用しているのに、今日は全然攻め気がなくて。ガードを任せているのが重荷になっているのはわかるけど、無茶してでもいいからやってほしかった。今日はそれが全然なかった。いつもは打つのにパス、パス、パス。それしかやっていなかった」
指揮官がこう漏らしたように、プレータイムが谷口に次いで2番目に多いにも関わらず、フィールドゴール試投数は4本の3ポイントシュートを含むわずか7本。18本を放った谷口よりも11本少ない数字になった。髙橋自身もオフェンスに関して、反省の言葉を口にした。
「練習の時から『シュートを打て』と言われていますが、アシストを考えてしまって、自分のシュートを積極的に打てませんでした。次の試合では自分のシュートを意識したいと思います」
そんな髙橋の目標は前年度の札幌山の手をけん引し、U19日本代表としても活躍した森岡だ。「自分より大きい選手や強い選手に対し、積極的にドライブや3ポイントシュートなどで自分の得点を狙っていて、そこからアシストも生まれています。積極的に攻める姿勢を見習いたいです」と、対面したことがあるという先輩を参考に、成長を続けていく。
「もっと楽しんでやらないとダメだなと思いました。もっと積極的にいって、笑顔で楽しくプレーしたいと思っています」。本来の力を発揮するべく、髙橋が土浦日本大学高校(茨城県)との全国2試合目に挑む。