2024.06.23

パリ五輪への最初の強化試合を黒星で終えたホーバスHC「言い訳はしたくない」

試合後の会見で心境を語ったホーバスHC [写真]=野口岳彦
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 6月22日、北海きたえーるで国際強化試合「日本生命カップ2024(北海道大会)」が行われ、男子日本代表(FIBAランキング26位)が男子オーストラリア代表(同5位)に89-90で惜敗した。

 トム・ホーバスヘッドコーチは、試合後の会見で「悔しい試合でした。やりたかったことができなかったけど、言い訳はしたくないです。もっと細かいところを上手にならないといけない。でもすごく勉強になりました」と心境を語った。

 第1クォーターを27-15で終えた日本だったが、その後の3つのクォーターではすべて相手に上回られ、ジリジリと点差を詰められる展開に。最後は若手主体のオーストラリアに競り負けることとなった。

 オーストラリアに計39本(日本は19本)ものフリースローを与えたことが大きな敗因となったが、「ファウルが多かったです。アグレッシブなディフェンスは悪くなかった。オンボールへのプレッシャーは良かったけど、ローテーションが遅かったからファウルが多くなった。明日はアジャストしたいです」と指揮官は分析する。

 また、この試合では3本の3ポイントを沈めた富永啓生が18得点、4本の3ポイントを決めた富樫勇樹が16得点と、ベンチ出場のガード陣が躍動した。

「試合の出だしは河村(勇輝)とマコ(比江島慎)でした。前半は河村をもっと長く使い、マコと富永を交代して、ふたり(河村と富永)のコンビネーションも見たかったけど、チームのリズムがあまり良くなかったから富樫と富永を入れました。ふたりとも3ポイントがあるから相手も警戒して、(このコンビも)悪くなかったので勉強になりました」

ホーバスHCは富永と富樫のコンビネーションにも手応えを感じた様子 [写真]=野口岳彦

 本番のパリオリンピックへ向け、オフェンスでもディフェンスでも、多くの新しいプレーをトライしたという指揮官。さらに、わずか12枠を争う代表選考も白熱しているが、この試合では「飛勇のエネルギーが良かった」と、約11分間のプレーで4得点5リバウンド2ブロックと存在感を示した渡邉飛勇の名前を挙げた。

 現時点での日本代表は、4番(パワーフォワード)、5番(センター)といったインサイドの選手が多く残っており、選考争いでも注目を集めている。

 207センチのサイズを誇り、アメリカのNCAAでプレーする現役大学生の山ノ内勇登は、この試合でA代表デビューを飾ったが、約6分間の出場で4つのファウルを犯すなど、本来の力を発揮することができなかった。ホーバスHCは「勇登は練習中にいいバスケットをやっています。今日は初めてのA代表だったから緊張したかなと思う。今日は普通の勇登じゃなかった。いい選手になると思います」と21歳のビッグマンに激励のコメントを送った。

 今日23日の15時からはオーストラリアとの再戦が控えている男子日本代表。さらに、7月5日・7日には男子韓国代表(同50位)を迎え、有明アリーナでの2連戦に臨む。

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