2023.06.25

日本人4名が参加した『ADIDAS EUROCMP 2023』…世界との壁を感じるも充実した時間に

『ADIDAS EUROCAMP 2023』に参加した(左から)菅野ブルース、テーブス流河、堀内星河 [写真]=アディダスジャパン
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 世界的なバスケットボール・ショーケースイベント『ADIDAS EUROCMP 2023(アディダス ユーロキャンプ 2023)』がイタリア・トレヴィーゾで開催。2017年以来、6年ぶりに行われたこのイベントは、アメリカ国内外以外で公式に認可された唯一のドラフト前のキャンプで、全世界の有望株が集結し、NBAとヨーロッパのクラブ首脳陣が視察するなか、現役のNBAコーチやプレーヤーから指導を受けることができるというもの。
 
 日本からは、男女4名の選手を派遣。男子では、『ADIDAS NATIONS TOKYO』を通じて参加を勝ちとった堀内星河(白鷗大学)、現在アメリカでプレーするテーブス流河(ニューマン高校)と菅野ブルース(エルスワース・コミュニティカレッジ)の3人。初開催となった女子のエリートキャンプには、桜花学園高校からトヨタ自動車アンテロープスにアーリーエントリーとして加入した横山智那美が参加した。

 6月9日から11日まで開催された男子のキャンプには、総勢70名の選手が参加。「EUROCAMP」、「Next Generation」、日本人選手3名も入った「TEAM ASIA」など6つのチームに分けられ、NBA各チームのアシスタントコーチなど8名のコーチがチームを指導し、キャンプには元サンアントニオ・スパーズのトニー・パーカー氏やボストン・セルティックスやロサンゼルス・レイカーズなどで活躍したラジョン・ロンド氏ら現役、OBのNBA選手もゲストとして招かれ、参加者への講演セッションなどが行われた。

 キャンプのメインイベントとして各チーム同士による総当たり戦が行われ、「TEAM ASIA」は3試合を戦った。初戦では、「EUROCAMP」チームの1つと対戦。本気でNBA入りを目指す選手たちの高さとスピードに圧倒され、49ー109と大敗を喫した。続く2、3試合目もそれぞれ75ー95(vs3SSB)、59ー105(vsNext Generation)と世界と戦う厳しさを肌で感じた内容となった。

試合で躍動するテーブス流河 [写真]=アディダスジャパン


 そんな中でも、テーブスが3試合目で初のスターターに選ばれるなど躍動。他の2選手も、多くの壁に苦しみながらも奮闘する姿を見せた。キャンプを終えテーブスは、「色々なスタイルのバスケットボールを目にして、どんなスタイルやチームでも通用する技術・スキルを持つことの重要性に気づきました。普段自分がやっているアメリカのスタイルだけではなく、適応していくことが必要なんだと学びました」と語った。

 一方、同13日から15日に開催された初めての女子キャンプには、総勢41名が参加。アジアから唯一の選手として参加した横山は、イタリア、ギリシャ、リトアニアなど9カ国の選手たちから構成される「EUROCAMP1」チームに加わり、ワークアウトや各チームとの試合に臨んだ。

スターターで活躍した横山智那美 [写真]=アディダスジャパン


 初戦からスターティングメンバーとして出場した横山は、すべての試合で積極的にチャレンジしていく姿勢を見せるなど、自分自身の強みをアピールする機会となった。横山は、「これからの私にとって、自分が通用しそうなところと、まだまだ足りない部分を肌で感じることができたと思います」と話している。

 キャンプを終え、各選手は自分が所属するチームに帰っていった。世界規模で開催される『ADIDAS EUROCMP 2023』に参加した経験が、将来、大きな財産になることは間違いないだろう。4選手の今後に注目していきたい。

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