Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
「昨シーズンと比べて自分のやるべきこととが明確になり、自分自身の強みを生かしたプレーでチームに貢献できるようになってきたかなと思います」
レギュラーシーズン20試合を終え、今シーズンのここまでの戦いを振り返ったのは富士通レッドウェーブの岡田英里。Wリーグでは2年目となるシューティングガードだ。
明秀学園日立高校(茨城県)の時代から高い得点力に定評のあった岡田は、進学した東京医療保健大学でも下級生の頃から主軸としてインカレ優勝などを経験。大学卒業後は富士通に入団し、1年目となる昨シーズンはガード陣のバックアップとして15試合に出場した。
迎えた2年目も、先シーズン同様に不動のスターターである町田瑠唯、篠崎澪らの控えとして出場。だが今シーズンは、昨シーズンよりプレータイムを大幅に伸ばし、また試合の大事な場面での出番も多く、主要メンバーとして大きな役割を担っている。
「町田選手、篠崎選手の交代になるので、(試合に出たときは)積極的にペイントにアタックをして、オフェンスで流れを作っていくこと。それと積極的に3ポイントシュートを狙うことも意識しています」という岡田。無我夢中だった1年目と比べ気持ちにも余裕ができてきたという。
だが、長年チームを引っ張る町田や篠崎のバックアップに関しては「プレッシャーは“すごく”感じています」と苦笑い。それでも、1年間経験を積んだこともあり「もう、今はやるしかないと思っています。そこでプレッシャーに負けてはいけないし、思いっ切りやることでチームに貢献できると思いながらプレーしています」と、ここでもやはり2年目ならではの気持ちの変化、成長を感じさせる頼もしい言葉を発した。
「試合が競っているときにこそやってくれる。本当に心強いし、すごい。私もそういう選手にならなくてはいけないと思っています」と、町田と篠崎について語った岡田。
その岡田の武器はなんといっても鋭いドライブ。「チームオフェンスがうまく行ってないときは、ペイントにボールが入っていない時間が長いときだと昨シーズン戦って感じました。だからこそ、私の仕事はここだなと。(ペイントに向かって)ドライブで切っていくことはこれからも続けていきたいです」と強みであるドライブに関してはより一層の意欲をみせる。
女子日本代表の東京オリンピックでの活躍もあり、今シーズンは、多くの観客に囲まれて試合をすることが多い。その人気の立役者ともいえる町田の背中を間近に見ながら日々研鑽を磨く岡田。リーグ制覇のカギを握る存在ともいえる若きガードは、佳境へと入った今シーズンのみならず、その先の思いも語ってくれた。
「応援してくださる人が多く、オリンピックの影響は本当にすごいんだなと感じました。これからもっと女子バスケットは注目されると思うし、それだけ見てもらえるということだと思うので、私自身、さらにスキルアップして、活躍して注目されるように。そういった選手になっていきたいと思います」
文=田島早苗