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第24回Wリーグは、後半戦へと突入しているが、1月6日の試合からはアーリーエントリー選手の出場が可能となった。今シーズンのアーリーエントリー選手は26名。各チーム、続々と新戦力がWリーグのコートに立っている。
1月8日にデビュー戦を迎えたシャンソン化粧品のイゾジェ・ウチェもその一人だ。
ウチェは、京都精華学園中学校から京都精華学園高校に進み、1年生の頃から主力として活躍。得点やリバウンドでの貢献が大きく、3年生となった今年度は、インターハイと昨年12月末に行われたウインターカップとの2大会で初優勝に輝いた。
高さと強さに加え、走力と跳躍力を持ち合わせるスコアラー。チームではキャプテンも務め、高校最後の1年はコート内外において大車輪の働きを見せた。
迎えた“Wリーグデビュー”となったアイシンウィングスとの2連戦を「緊張しました」と、振り返ったウチェ。さらには、「(1試合目は)3ポイントシュートも入ったし、(Wリーグでは)中は攻めにくいかなと思ったけれど、1試合目も2試合目も中で点数を取ることができて良かったです」とも語った。
チームに合流してから約1週間。「まだ私がどこでボールをもらいやすいかといったことは、チームのみんなも分かっていないところがあるし、私もシャンソンのプレーを分かっていないところがあるので、そこは難しかったです」と、冷静に語る。とはいえ、高さを生かしたインサイドプレーなど、自身の持ち味を生かしたプレーで1試合目は23得点18リバウンドで勝利に貢献し、2試合目も敗れはしたものの、22得点9リバウンドという高い数字を残した。
アイシンとの2試合を終えて司令塔の小池遥は、ウチェついて「走れて跳べる選手。その分はプラスにはなると思います」という。一方で、「ただ、この2試合は(出場選手の)人数が少なかったのもあるのですが、ウチェに頼りすぎていたので、そこは今まで自分たちがやってきたことを(コートに出ている)ほかの4人がやりながら、ウチェの良さを生かしていけたらなと思います」と、チームとしての反省点も語った。
試合では小池からウチェに対してあえて高いパスをするシーンも見られたが、これには、「アリウープができるので、高くボールを上げれば相手もブロックしずらいし、ウチェの能力も生かすことができる。高めにパスをすることでアリウープを意識させたところはありました」と、小池。ウチェの加入は、今までなかった攻撃パターンも生み出しているようだ。
ただ、2試合を通して課題も浮き彫りに。中でもファウルは、2試合ともに4つ犯しており、本人も「ファウルは今後気をつけたいです」という。加えて、2試合目ではアイシンがウチェに対するアジャストをしてきたことで、うまく攻めることができない場面も見られた。
そのため小池は、1月14、15日に控えるホームゲーム開催となるトヨタ自動車アンテロープス戦に向けて、「相手はウチェに対してアジャストしてくると思うので、そこをどう打開していくか。私自身、コントロールも含めてもう一回練習から取り組んでいきたいです」と、言う。
ウチェ自身も次戦に向けては「ゴール下で逃げずにもっとリバウンドとルーズボール徹底したいです。それと、ディフェンスではドライブに対するカバーディフェンスを徹底していきたいです」と、意気込む。
センセーショナルなデビューを飾ったウチェ。高校界を席巻したセンターは、次なるステージでの飛躍を求め、これからも日々研鑽を磨いていく。