2020.09.24
実はこの裏で、日本バスケットボール協会、Bリーグのトップパートナーであるソフトバンクがあるテストイベントを行っていた。今シーズンは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、アリーナでの観戦が制限されることに準備をしなければいけない。そこで実際にアリーナでバスケットボールを楽しめるようなバーチャル空間をスマートデバイス(スマートホン、タブレットなど)に実現するアプリを同社が開発しており、そのテストが報道陣に公開されたのだ。
このアプリでは、アバターを選んで、準備された観戦ルームにチェックインすると、同じようにチェックインしているファンやブースターとともに拍手や歓声を送るなどの応援をしたり、チャットなどでコミュニケーションが取れるようになる。さらに最も気になる試合の模様はマルチアングルで観戦可能で、臨場感がさらに増すというものだ。
開発中のアプリにはバーチャル空間の中でファンやブースター同士で盛り上げられるような仕掛けが準備されている。関戸部長は「ファンのコミュニケーションは大きく分けて2つあると思います。それはテキストチャットと音声チャットですが、試合展開の速いバスケの試合では音声チャットがスムーズかもしれません。さら5G(第5世代移動通信システム)の端末が一般的になり、5Gの環境が整備されればもっといろんなことができるようになるかもしれません」と、将来を見据えた。
最後に開発中のアプリを実際に使った2人のテスターの感想をお届けしよう。
率直な感想を聞くと、「みんなと話をしていたのは応援するクラブが違うのに同じ部屋にいるのは気まずいかなということ(笑)。その場合、ホームを応援するルーム、アウェーを応援するルーム、そして両方を応援するルームがあるといいと思います。ただ、代表戦ならみんな一緒になって盛り上がれるので、それは楽しみですね」と語ってくれた。
さらに「推しのジャージが着られるとか、アクセサリーもクラブグッズを付けたいですね。ディティールが細分化すると、アバターが自分なりの個性が出るとうになる。すると、『今日はあの人来てるかな?』というような名物キャラのような人が出てくるようになるとさらに面白いですね。その人を中心に集まって応援するのもありかな」と、開発中のアプリにリクエストを送った。
「面白かったのはマルチ画面。普段の中継ではトランジションを押さえるためにフルコートで映しますが、もう1つ画面があるとゴール下などの違うアングルで見られるので、それは新しいというか、いいなと思って見ていました」と、バスケ経験者ならではの感想を語ってくれた。
「本当は“キュキュ”と鳴るバッシュの音やルーズボールに飛び込む迫力などが好きなのでライブで見たいのですが、今シーズンは諦めないといけないかもしれませんね。でもこのアプリがあれば、色々な楽しみ方がありますね。試合そのものを楽しむ人、アバターやチャット機能を楽しむ人、応援を楽しむ人など、自分に合った観戦の方法を見つけられますね」と期待を込めた。
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