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1月7日、韓国の牙山(アサン)市にてWKBL(韓国女子バスケットボールリーグ)が主催するオールスターゲーム『Wooribank Woori WON 2023‐2024 Women’s Basketball Allstar Festival』(以下、WKBLオールスターフェスティバル)が行われ、Wリーグから選抜された14名の選手が参加した。
昨年の4月末に行われた『Wリーグオールスター 2022-2023 in有明』ではWKBLの若手選手たちが来日。Wリーグ選手との試合や3ポイントコンテストなどに参加したが、今回はその逆となり、Wリーガーたちが訪韓し、オールスターに出場することとなった。
モハメド ファティマトゥ早野夏(ENEOSサンフラワーズ)
パレイ ルセアネヘイララ 紀子(トヨタ自動車アンテロープス)
永田萌絵(デンソーアイリス)
知名祐里(シャンソン化粧品シャンソンVマジック)
笠置晴菜(三菱電機コアラーズ)
安江沙碧梨(富士通レッドウェーブ)
平末明日香(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)
鬼塚彩乃(日立ハイテククーガーズ)
大村早和(アイシンウィングス)
髙橋悠佳(プレステージ・インターナショナル アランマーレ)
森美麗(東京羽田ヴィッキーズ)
池田沙紀(山梨クィーンビーズ)
石牧葵(姫路イーグレッツ)
杉山夏穂(新潟アルビレックスBBラビッツ)
『WKBLオールスターフェスティバル』の前日に現地入りしたWリーグ選抜チームは、会場近くの高校の体育館にて約1時間の練習。試合前にしっかりと練習できる機会はこの1回のみだったため、指揮を執ることとなった伊集南ヘッドコーチ(WJBL理事)は、「リアクションを待つのではなく、自分からアクションしてほしい」と、選手同士の話し合いの場を練習の中で数度持った。これにより、選手たちもプレーでの意思疎通やコミュニケーションを深めていった。
また、伊集HCは今回の遠征に際し、①刺激になって自チームに戻ったときのモチベーションにしてほしい。②制限の中で自分の良さを出す。という2つを選手に期待することとして練習前のミーティングで伝えている。これは、元プレーヤーであり、現在はWリーグの理事としても活動する伊集HCが「Wリーグの代表として何ができるかを考えたときに、選手たちが楽しんで笑顔を見せることが大事」だと考えたからで、この①②を遂行しながら楽しもうというテーマのもと、練習、そして試合へと臨んだ。
本番となった翌日(7日)の「WKBL RISINGSTARS vs Wリーグ RISINGSTARS」は、オールスター内での最初のイベントとなり、10分×2クォーター(ハーフタイムは5分)でWリーグ、WKBLともに若手同士が対戦した。
試合は、序盤こそ互いに点を取り合ったが、笠置晴菜(三菱電機コアラーズ)がテンポよく3ポイントシュートを沈めると、そこから主導権を握ったWリーグ選抜が前半を終えて17-10でリードする。後半にはドライブや3ポイントシュートを沈めた石牧葵(姫路イーグレッツ)やリバウンドに得点にとマルチな働きを見せた森美麗(東京羽田ヴィッキーズ)らをはじめ、コートに立った選手それぞれが持ち味を発揮。選手個々の思い切りの良い攻めが光り、最後は44-35︎で勝利した。なお、この試合では3ポイントシュート2本を含む8得点を奪取した笠置がライジングスター賞を獲得した。
「その中で参加した14名の選手たちは求められたことに対して全力でやり、プラスしてファンの方たちに楽しんでもらうためのダンスパフォーマンスなども一生懸命取り組んでいました。人としてのスキルもレベルアップしたのではないかなと思います。(選手が)次頑張ろうと思ってもらうような終わり方できて良かったですし、私自身、また彼女たちのプレーを見たいと思ったので、Wリーグで彼女たちがプレータイムを勝ち取って、プレーする姿を見たいと思います」
すると、トップバッターの笠置が高得点をマーク。イ・ソヒ、カン・イスルともに笠置の得点を抜くことができず、笠置が3ポイントコンテストの覇者となった。
「コンテストの決勝は狙いにいきました。感触としてはよかったです」という笠置。韓国のオールスターに対しては、「韓国の選手はファンへの見せ方がうまくて、(本戦は)私自身も一ファンとして見入ってしまいましたし、楽しみました」と、試合以外も充実した時間となったようだ。
さらに本戦のハーフタイムでは、前日から何度もリハーサルを重ねた日韓合同のダンスパフォーマンスを全員で披露。ほかにも、スピードチャレンジというイベントに、パレイ、知名、安江、平末の4名が参加し、イベントを盛り上げた。
Wリーグはバイウィーク期間ではあるものの、14名の選手はシーズン中にも関わらず集い、そして韓国の地でプレーした。普段は対戦相手である他チームの選手との交流に「楽しかった」という声は多く聞かれ、さらには韓国選手の自己アピールの様子も印象に残ったようで、それぞれが刺激やモシベーション向上になるキッカケをつかんでいた。
なお、Wリーグは1月14日に『WリーグSUPERGAMES 2024』を行い一旦中断期間に入る。レギュラーシーズンはオリンピック最終予選を控える女子日本代表の活動を挟んで2月23日から後半戦が再開される予定だ。
文=田島早苗