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デイミアン・リラードとともにNBAチャンピオンを目指すポートランド・トレイルブレイザーズだが、頂までとの距離は縮まる気配がない。その原因はもしかすると、ブレイザーズのフロントが優勝よりも球団売却に意識が行っているからかもしれない。
『ESPN』の報道によると、ナイキの創業者のフィル・ナイトとロサンゼルス・ドジャースの共同オーナーを務めるアラン・スモリニスキーが、ブレイザーズ買収に20億ドル(約2600億円)超のオファーを提示。そして、両者は今後も積極的にチーム買収に取り組む予定であるという。
ブレイザーズは、マイクロソフトの共同創設者であるポール・アレンが1988年に買収。同氏は大のNBAファンとして知られ、存命中は幾度となく、コートサイドでその姿が目撃されていた。2018年に他界して以降は同氏の妹のジョディがオーナー職を引き継いだ。しかし、彼女は兄ほど熱心なスポーツファンではなく、兼ねてからブレイザーズの売却計画が噂されてきた。
格付けの権威とされる経済誌の『Forbes』は、ブレイザーズの資産価値を20億5000万ドル(約2800億円)としており、ナイトとスモリニスキーのオファーはその額に匹敵するものだった。なお、ブレイザーズ買収にはその他のグループも関心を示しているが、ブレイザーズのオーナーとリーグは球団のポートランド残留を望んでいる。
ナイトには、世界最大のスポーツビジネスを展開するナイキでの経験もさることながら、母校のオレゴン大学を支援してきた過去がある。さらに、シルバーとも長年の友人関係にあり、これ以上に買収の適役は存在しないだろう。
現在84歳のナイトは52年間ナイキの経営に携わり、米国で最も裕福な25人にも選ばれた。また、現在42歳のスモリニスキーは商業用不動産や投資で成功を収め、2020年にはMLB制覇を経験。スポーツおよびビジネスの双方における経験値や2人の年齢バランスは、球団オーナーとしてとても魅力的なプロフィールに映る。
果たして、球団売却のXデーはやってくるのだろうか。今オフはトレード市場以外にも見どころがあるかもしれない。
文=Meiji
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