2022.07.15

2000年代に最も得点したNBA選手トップ10…コービーが同期の好敵手を抑えて1位に

コービー(左)が同期のライバルであるアイバーソン(右)を抑えて1位に輝いた[写真]=Getty Images
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 ロサンゼルス・レイカーズの3連覇でスタートした2000年代のNBAは、1950年代を除いて試合中のペースが最も遅く、現代とは違って3ポイントシュートの試投数も少なかった。

 現地メディアの「FADEAWAY WORLD」は、1999-2000シーズンから2008-09シーズンまでの10年間で、レギュラーシーズンで最も得点した選手をランキング形式で紹介している。必然的にチームの総得点も少なかった時代だが、それでも驚異的な得点力を発揮した才能あるスコアラーたちを見ていこう。

2000年代に最も得点したNBA選手トップ10

1位:コービー・ブライアント(1996年ドラフト)21065得点
【出場試合】748試合 【平均得点】28.2得点
【2000年代の所属チーム】ロサンゼルス・レイカーズ

2位:アレン・アイバーソン(1996年ドラフト)19154得点
【出場試合】682試合 【平均得点】28.1得点
【2000年代の所属チーム】フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、デンバーナゲッツ、デトロイト・ピストンズ、メンフィス・グリズリーズ

3位:ダーク・ノビツキー(1998年ドラフト)18699得点
【出場試合】792試合 【平均得点】23.6得点
【2000年代の所属チーム】ダラス・マーベリックス

4位:ポール・ピアース(1998年ドラフト)17812得点
【出場試合】765試合 【平均得点】23.3得点
【2000年代の所属チーム】ボストン・セルティックス

5位:ビンス・カーター(1998年ドラフト)17341得点
【出場試合】727試合 【平均得点】23.9得点
【2000年代の所属チーム】トロント・ラプターズ、ニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)

6位:ケビン・ガーネット(1995年ドラフト)16638得点
【出場試合】769試合 【平均得点】21.6得点
【2000年代の所属チーム】ミネソタ・ティンバーウルブズ、ボストン・セルティックス

7位:ティム・ダンカン(1997年ドラフト)16431得点
【出場試合】767試合 【平均得点】21.4得点
【2000年代の所属チーム】サンアントニオ・スパーズ

8位:トレイシー・マグレディ(1997年ドラフト)16380得点
【出場試合】671試合 【平均得点】24.4得点
【2000年代の所属チーム】トロント・ラプターズ、オーランド・マジック、ヒューストン・ロケッツ

9位:レイ・アレン(1996年ドラフト)16101得点
【出場試合】728試合 【平均得点】22.1得点
【2000年代の所属チーム】ミルウォーキー・バックス、シアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)、ボストン・セルティックス

10位:アントワン・ジェイミソン(1998年ドラフト)15434得点
【出場試合】751試合 【平均得点】20.6得点
【2000年代の所属チーム】ゴールデンステイト・ウォリアーズ、ダラス・マーベリックス、ワシントン・ウィザーズ

平均得点はほぼ互角となったが、出場試合数で差がついたコービー(左)とアイバーソン(右)[写真]=Getty Images

 1位と2位には切磋琢磨した同期のライバルが名を連ねた。コービーもアイバーソンも得点王にシーズンMVPと輝かしい実績を持つが、チャンピオンリング獲得の面では明暗が分かれている。2001年のNBAファイナルでは、自身唯一となる優勝のチャンスをレイカーズに阻まれたアイバーソンだが、現在でもコービーに対して強いリスペクトを込めた発言をしており、2人はまさに一時代を築いた戦友だ。

 第3位にはノビツキーが輝いた。この時代には珍しいシュート力を兼ね備えたビッグマンは得点を量産し、2006-07シーズンにMVPを受賞する。20代と肉体的には全盛期だった2000年代には優勝に届かなかったものの、2011年にマブスで悲願の優勝を手にした。

 4位に入ったピアースと6位のガーネット、9位のアレンは、それぞれ優勝できない日々を過ごしたが、2007-08シーズンにセルティックスでビッグ3を結成。ボールをシェアすることにより3人の平均得点は下がることとなったが、ファイナルではライバルのレイカーズを下して見事に栄冠をつかんだ。

成功を収めたセルティックスのBIG3は、オールスター級の選手を複数集めるスーパーチームの先駆け的存在となった[写真]=Getty Images

 従兄弟としても有名なカーターとマグレディは、5位と8位にランクイン。2人はラプターズでチームメートだったが、史上最高とも呼び声高いダンカーであるカーターが当時の球団の顔だった。しかし、2000-01シーズンのマジック移籍をきっかけにマグレディもエースとしての頭角を現し、2003年と2004年には得点王を獲得した。

 連覇こそなかったものの、2000年代にレイカーズと同じく王朝を築いたダンカンは7位となった。ルーキーイヤーの時点で平均21.1得点を挙げた史上最高のパワーフォワードは、2002年と2003年にシーズンMVPを獲得するなど、この10年間で全盛期を過ごした。

ノビツキー(左)やダンカン、(右)に加え、ガーネット、シャキール・オニールと2000年代はビッグマンが計5度のシーズンMVPを受賞した[写真]=Getty Images

 10位のジェイミソンも5度の20得点以上を記録し、2度のオールスターに選ばれるなど、チームのエースとして活躍。トップ10には歴代屈指の豊作ドラフトとなった1996年組が3人ランクインしたが、1998年ドラフト組の4人が、それを上回る形となった。

 また、圧倒的な破壊力でインサイドを支配したシャキール・オニール(当時レイカーズ、ヒートほか)は、15276得点で惜しくも11位に。さらに、2003年にNBA入りしたレブロン・ジェームズ(当時キャブズ)は、2000年代では472試合しかプレーしなかったにもかかわらず15位となり、2010年代をけん引する存在となっていった。

 NBAではその時代ごとに象徴的なスーパースターが生まれているが、2020年代のトップ10は一体どのような顔ぶれになるのだろうか。