2023.04.07

今夏FAとなるカイリーとの再契約を望むマブスオーナー「彼にはもちろん残ってほしい」

今夏の去就が注目されているカイリー[写真]=Getty Images
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マーク・キューバン オーナーはキッドHCの続投も明言

 4月6日(現地時間5日、日付は以下同)に行われたサクラメント・キングス戦。ダラス・マーベリックスカイリー・アービングが第4クォーターだけで圧巻の19得点を奪い、123-119で競り勝ち、連敗を3で止めた。

 翌7日にオクラホマシティ・サンダーがユタ・ジャズを114-98で下したことで、ジャズはプレーイン・トーナメント出場争いから脱落し、ウェスタン・カンファレンス10位のサンダー(39勝42敗)が11位のマブス(38勝42敗)へ0.5ゲーム差をつけた。

 サンダーが残り1試合、マブスは8日にシカゴ・ブルズ戦、10日にサンアントニオ・スパーズ戦の計2試合を残しているものの、今シーズンの直接対決でサンダーに1勝2敗で負け越しているため、レギュラーシーズン終了時点で同率の場合はサンダーがプレーインへ駒を進めることとなる。

 昨シーズンのプレーオフ。マブスはルカ・ドンチッチを中心とした布陣でフランチャイズ史上初優勝を飾った2011年以来初となるウェスタン・カンファレンス・ファイナル進出を飾ったものの、昨夏にジェイレン・ブランソン(現ニューヨーク・ニックス)が退団。

 今シーズンはクリスチャン・ウッドジャベール・マギーという2人のビッグマンをロスターへ加え、2月上旬にはブルックリン・ネッツとのトレードでカイリー・アービングというオールスターガードを獲得した。

 だがチームはプレーオフ出場圏内から徐々に順位を落とし、プレーイン出場圏外へ転落。現状ではプレーインへ滑り込むことさえも厳しい状況と言わざるを得ない。

 そうしたなか、マブスのオーナー、マーク・キューバンは「ジェイソン・キッドは絶対だ」と6日に地元メディア『Dallas Morning News』へ話していたことから、キッドHC(ヘッドコーチ)が来シーズンも続投することが確実視されている。

マブスのオーナーはキッドHCの続投を明言した[写真]=Getty Images

 フロントオフィスの予想とは裏腹に、キッドHCにとってウッドとマギーの加入が大きなインパクトを与えることはなかったものの、2021年夏に4年契約で指揮官へ就任した男がいることは、今夏の動向を左右すると受け取ることもできる。

 というのも、マブスは今シーズン終了後にカイリーが制限なしフリーエージェント(FA)となる。チームは2月にカイリーとマーキーフ・モリスを獲得するために、スペンサー・ディンウィディードリアン・フィニー・スミス、さらには複数のドラフト指名権を手放しており、見返りなしに退団されると大幅な戦力ダウンとなることは明らか。

 今夏のFA戦線で、マブスはカイリーへ最大5年2億7200万ドル(約356億3200万円)という超高額契約をオファーすることができる。31歳のガードはマブスでも平均27.0得点5.0リバウンド6.0アシスト1.3スティールを残しているだけに、フルシーズンをプレーすれば、今シーズンとは異なる結果になる可能性がある。

「彼にはもちろん残ってほしい。彼に残ってほしいのは確かだ。彼はここにいることができてハッピーだと私へ話してくれた」とキューバン オーナーが『ESPN』へ話していることから、マブスは今夏カイリーとの再契約へ向けて全力を尽くすことが容易に想像できる。

 今シーズンのマブスはポストシーズンへ駒を進めることができるのか。ドンチッチというスーパースターが所属しているチームだけに、今夏の動向は大きな注目を集めることになりそうだ。