2023.12.20

NBAコートサイドで“イヌ観戦”…「見たことない光景」なぜ実現?

NBAのコートサイド席に大型犬…試合前にはジャージ姿がとらえられていた[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 12月19日(現地時間18日)に開催されたロサンゼルス・レイカーズ対ニューヨーク・ニックスの試合を観戦した人は、不思議な光景を目の当たりにしたのではないだろうか。そう、『クリプト・ドットコム・アリーナ』のコートサイド席に大きな犬が座っていたのだ。

 この犬の名前は、ブロディ。飼い主であるクリフ・ブラッシュJr.は『Los Angeles Times』の取材に応じ、試合当日の周囲のリアクションを以下のように振り返っている。

「一晩中、繰り返し耳にしたことは、アナウンサー、審判、20年以上のシーズンチケットホルダーが皆、生涯で一度も見たことのない光景だと言っていました。明らかに初めてのようでしたね。もしかしたら、みんなが気が付かない小さな犬がいたかもしれませんが、さすがにブロディは見逃せないですよね」

 4歳の“ゴールデンドゥードル”であるブロディは、どんな状況でも行儀よく、正しい行動をするよう訓練されたサービスアニマルで、Instagramでは108万人、TikTokでは660万人のフォロワーを抱えるほどの超有名犬。共に暮らすブラッシュは会計士の仕事を辞めて、現在はブロディのコンテンツクリエーターとして生活しているという。

 この日はレイカーズのジャージスポンサーである「Bibigo」社から招待を受け、SNSの投稿と引き換えに、コートサイドの席を提供されたようだ。

 通常であれば、臨場感溢れるアリーナは動物にとって刺激的で、ましてやコートサイドとなれば尚更だ。しかし、ブラッシュによると、事前にアリーナのセキュリティからブロディの訪問を承認されており、自身は問題を引き起こすことがないと確信していたという。

「僕は心配していませんでしたし、彼を100パーセント信頼しています。良い子なので、僕と一緒にいる限り、彼は状況を把握して正しい行動を取ります」

 アリーナでは多くのファンに認識され、座席は共にゴールデングローブ賞の受賞歴を持つケビン・ベーコンとキーラ・セジウィック夫妻の隣に。また、ブロディはレイカーズの数あるプレーヤーの中からオースティン・リーブスのジャージを着用していた。

 この日のハイライトは、タイムアウト中に開催されたダンスイベントで観客の男性を退け、見事ファン・オブ・ザ・ゲームに選出されたことだろう。

「カメラの意味を理解しているので、ふわふわのお尻を振っただけです。アリーナは喜んでいましたね。彼がジャンボトロンに映ると、大歓声が聞こえてきました」

 過去にはマイアミ・ヒートの試合観戦にも訪れているブロディ。果たして、次はどこのアリーナに訪れ、観客を沸かせてくれるのだろうか。

文=Meiji

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