2018.12.14

成績不振から徐々に脱却している両チーム、どちらがよりディフェンスを徹底できるか

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

サンロッカーズ渋谷vs三遠ネオフェニックス(@青山学院記念館)
第1戦:12月15日18時5分、第2戦:12月16日14時5分

 今季初めて失点が90点を超え、サンロッカーズ渋谷はようやく訪れた勝率5割到達のチャンスを逸した。アウェーで秋田ノーザンハピネッツと戦った前節は2ポイントを32本も決められ、フリースローでも23失点。17本のオフェンスリバウンドを許し、外国籍選手2人に25得点ずつ取られるなど、相手に思いどおりのオフェンスを展開させてしまった。20点差をつけられての敗戦も今季初。これまでは敗れても接戦に持ちこめていたという意味でも、SR渋谷らしからぬ戦いぶりだった。ターンオーバーの数を除けばオフェンスは決して悪くなく、売りであるはずのディフェンスが崩れてしまったのは痛い。

 ロバート・ドジャーが急きょ退団してしまった三遠ネオフェニックスも、前節は新潟アルビレックスBBに現時点での総合力の差を見せつけられた。前半はわずか4点ながらリードを奪ったものの、第3クォーターで32失点。SR渋谷同様にオフェンスはまずまずの出来であり、ディフェンスも第3クォーター以外はすべて20失点未満だったが、第3クォーターにインサイドをこじ開けられてしまったのが響いた。

 序盤の成績不振から徐々に脱却してきている両者。ディフェンスで踏ん張りながら得点力を回復させてきた点も同じだが、ともに前節は肝心のディフェンス面で課題が表出した。今節の対戦は、どちらがよりディフェンスを徹底できるかが勝敗を決する最大の要因になるだろう。当然ながら最も重要なのはペイントエリアであり、ファイサンバ満原優樹も含めたインサイド陣のフィジカルなディフェンスは必須。加えて、オフェンスの起点になるポイントガードに仕事をさせないことも場面によっては必要になる。その点で期待したいのはSR渋谷の山内盛久だ。1試合平均で6個近いアシストを挙げるなど、ケガから復帰するとともに三遠の得点力を向上させてきた鈴木達也に対し、山内がどれだけプレッシャーを掛けられるかが重要なポイントになるはずだ。

文=吉川哲彦

■ロースター
・SR渋谷(ヘッドコーチ:伊佐勉)
満原優樹
秋葉真司
清水太志郎
ファイサンバ
ロバート・サクレ
伊藤駿
ベンドラメ礼生
マーカリ・サンダース・フリソン
杉浦佑成
長谷川智也
広瀬健太
山内盛久
ライアン・ケリー

・三遠(ヘッドコーチ:藤田弘輝)
ジョシュ・チルドレス
寺園脩斗
川嶋勇人
長谷川智伸
渡邊翔太
太田敦也
岡田慎吾
ダシルバヒサシ
鈴木達也
菅野翔太
ウィリアム・マクドナルド
田渡修人

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