2025.07.25

【インターハイ女子注目】京都精華学園「黄金世代を継ぐ新たな主役たちが頂を目指す」

大会4連覇を目指す京都精華学園 [写真]=FIBAライズングスター・インビテーショナル
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岡山市で開催される「令和7年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が7月27日に開幕。中国インターハイで大会を盛り上げる有力チームと選手を紹介。

文=入江美紀雄

 現在、インターハイ3連覇、ウインターカップ3連覇、U18日清食品トップリーグ2連覇中と、高校バスケ界に君臨する京都精華学園高校(京都府)。昨年は、林咲良(白鷗大学)、橋本芽依(早稲田大学)、桃井優(関西外国語大学)のガードトリオがチームを牽引したが、3人は卒業。新チームでは、昨年からローテーションの一角を担い、今年はキャプテンを務める坂口美果が、ディフェンスや3ポイントシュートで存在感を示している。

 ゴール下では、3年生の石渡セリーナと2年生のンガルラ・ムクナ・リヤが高さを発揮。しかも2人とも速攻の先頭を走る能力を備えており、相手チームのセンターにとっては厄介な存在であることは間違いない。

 京都精華は6月下旬、男子の福岡大学附属大濠高校とともに日本代表として、シンガポールで開催された「NBAライジングスター・インビテーショナル」に出場。中国や韓国の強豪チームに快勝し、記念すべき初開催の大会を制した。

 山本綱義コーチは、慣れない環境の中で試合を重ねた選手たちが「とても成長してくれた」と語り、その手応えを口にした。インターハイでの連覇をかけた戦いに向けては、「連覇は先輩たちが築いたもの。試合には勝ち負けがつきものだから、負けることもある。それよりも1試合ずつベストを尽くすことが大切」と話し、チームの成長を実感しながら、一戦必勝の姿勢で大会に臨む気持ちを語った。

 4連覇へのプレッシャーについて坂口は、「4連覇はすごくプレッシャーが大きいし、先輩たちの背中が大きかったので、自分たちにできるのかなと不安にもなります。でも、1試合1試合を丁寧に、全員で協力していくことで、4連覇という結果につながると思います」と語り、揺るぎない決意をにじませた。

 近畿大会の決勝では、大阪薫英女学院高校(大阪府)に苦戦を強いられたものの、それはチームを引き締める良薬となるかもしれない。今夏も優勝候補の筆頭として、岡山の地で頂点を目指す戦いに挑む。

■KEY PLAYER/SG満生小珀 PG吉田ひかり

京都精華をリードする2年生の吉田(右)と満生 [写真]=FIBAライズングスター・インビテーショナル

 2年生ガードコンビ、PGの吉田ひかりとSGの満生小珀に注目したい。先発を務める吉田はスピードを武器に速いトランジションを引き出す能力に長けており、リングに向かって走るチームメートに次々とアシストを供給する。

 一方の満生はベンチから流れを変える存在。1対1から繰り出す多彩なオフェンスパターンを秘めており、一瞬たりとも目を離せないプレーヤーだ。

「1試合1試合を大切に」と口をそろえる2人の活躍に注目が集まる。

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