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6月28日、シンガポールで開催されている「NBAライジングスターズ・インビテーショナル」女子準決勝で、京都精華学園高校(日本)は清華大学附属高級中学(中国)に83−55で勝利し、決勝進出を決めた。
インターハイ、ウインターカップで3連覇中の王者は、国際舞台でもその強さを発揮。準決勝では高さとパワーで勝ち上がってきた清華大附属に対し、持ち前のスピードと連携を生かして対応した。試合後、チームの主軸である2年生の満生小珀がメディア対応に応じ、勝利の手応えと決勝への意気込みを語った。
「ディフェンスは、手を出さずに体で止めることを意識しました。オフェンスでは相手が大きい分、自分たちの持ち味のスピードで走りきることで勝とうって、みんなで話して意識していました」
普段の国内大会ではなかなか対戦することのないサイズを誇る相手との対戦。それでも満生は、チームの中でどうすれば得点に結びつけられるかを冷静に考えながらプレーしていた。
「留学生が点を取れるように合わせてパスを出したり、中だけじゃ止められると思ったので、外からのシュートも決められるように使い分けました」
この試合で満生は18得点をマーク。チームの勝利に大きく貢献したが、それでも自身のプレーにはまだ伸びしろがあると感じている。
「今までよりは自分のプレーが出せたと思うんですけど、最後のシュートで決めきることが課題なので、次は決め切りたいです」
迎える決勝の舞台。連戦の疲労がたまる中でも、満生の表情に迷いはない。
「疲れはあるんですけど、今日は明日のことを考えずに、とりあえず今日勝つために走り切ろうと頑張りました。明日は最後(の試合)なので、もっと走り切りたいです」
そして最後に、チームとしてどう戦いたいかを問われると、満生は迷いなく答えた。
「チームのみんなで声を出して、まずはディフェンスから徹底して守れるように。リバウンドを徹底して、オフェンスに生かせるようにして勝ちます」
どんな相手にも、走って、守って、勝つ――。京都精華学園のバスケットを体現する満生小珀が、決勝という舞台でも、走力と判断力でチームを勝利に導こうとしている。
文=入江美紀雄